【9月号掲載】金曜日は16系統で バス研が教える通学攻略法

 通学時、バス停の行列が長く、到着したバスに乗れないといった経験がある神大生は少なくないだろう。快適なバス通学のために必要なことは何か、調査している「神大バス問題研究会(バス研)」に聞いた。

 研究のきっかけは山本雄大さん(発達・3年)が1年のとき、基礎ゼミの授業で神戸市バスについてプレゼンをしたこと。発表を見た上原勇樹さん(同)も日頃バス通学の環境を問題視していた。「入試の時に初めて乗ったが、余裕を持って駅に来たのに会場に着いたのは試験開始間際だった」と話す。2人は意気投合し、研究を始めることにした。

 バスの利用環境に関する研究で一般的に調べられるのは車内の混み具合。しかし2人は別の点に注目した。「学生の主な関心は授業に間に合うかどうか。車内の混雑を和らげるよりも、バス停での待ち時間を短くするほうが重要」と判断した。

 そこで16系統と36系統について、平日午前8時台にJR六甲道バス停(J六)と阪急六甲バス停(阪六)で行列に加わった人数と乗車人数の時系列変化を調べ、平均待ち時間を計算した。すると、昨年10月よりもことし6月のほうが平均待ち時間が短くなっていた。定期便と阪六発の臨時便が増えたためだ。J六では行列が長くても、少し待てばすぐにバスに乗れる状態になっているという。

 依然、阪六で乗客の積み残しが起きやすい時間帯もある。しかし市バスでは臨時便の運転業務は残業扱いとなるため、労働条件との兼ね合いでこれ以上の増便は望めないという。バス研は本数を増やすことよりも、バスの運行時刻を調整したり、利用者が乗り方を変えたりするほうが現実的と考えている。

 乗り方の工夫としてバス研が推奨するのは金曜日の系統振替乗車だ。金曜日は学部専門科目の授業が設定されているため、36系統で需要超過が起こる。逆に16系統では供給過多となる。そこでバス研は工・国際文化・発達科学などの、どちらの系統でも通学できる学部の学生に金曜日も16系統を利用するよう勧めている。6月にバス研が調べたところ、J六や阪六から鶴甲第2キャンパスまでの所要時間はどちらの系統を使っても同じだった。上原さんは「経験的には16系統のほうが早く着くのでは」と語る。

 授業に間に合うぎりぎりの便には学生の利用が集中し、乗客の積み残しが発生しやすい。ピークの時間帯を避けることも遅刻防止には効果的だ。バス研の調べではJ六で午前8時10分から25分にかけて、阪六で同20分から35分にかけてが最も混雑する時間帯だという。

 上原さんは「市バス側も努力している。学生側も乗り方を工夫して遅刻を回避してほしい」と呼びかけている。

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