【9月号掲載】ゆとりある運転を 神戸大付近 バイク事故多発

 神戸大への通学路は坂道が多く、神戸大生の中には徒歩やバスの他に原付や中型などのバイクで通う人もいる。だが大学は事故防止のため、バイク通学を自粛するよう呼びかけ、やむを得ない理由によりバイク通学をする場合も交通ルールを守り、ゆとりのある運転と思いやり・譲り合いの気持ちを持って慎重な運転を心がけるよう啓発している。

 兵庫県警灘署によると、ことし7月時点で神戸大周辺1キロメートル範囲ではバイクを含む二輪車が関係する人身交通事故が17件発生している。灘署の管轄内では1月、二輪車と自動車が出会い頭に衝突し、2週間後に二輪車の運転手が亡くなる事故も起こっている。

 灘署は交通事故を防ぐために「確実な一時停止や安全確認」「十分な車間距離」などを挙げる。

 二輪車は発進時や停止時にバランスを崩しやすいため、一時停止や徐行を怠りがちだ。安全確認が不十分になった結果、出会い頭で事故にあうケースが多発しているという。灘署の担当者は「一時停止の標識があるところはもちろんだが、見通しの悪い交差点やその周辺では、確実に止まって、左右の確認を確かめてから発進してください」と警告する。

 重大な交通事故に直結するのがスピードの出しすぎだ。突発的な危険に対し回避行動がとれない。特に神戸大のある鶴甲地区周辺には急な坂が多い。「ブレーキやエンジンブレーキを活用して、十分減速してください」と担当者は話す。

 二輪車は四輪車の死角に入りやすいため、左折巻き込み事故や右折直進事故に遭う確率が高くなる。死角に入らないよう十分な車間距離をとって走行することが重要だ。また、右折や直進をするときは対向車の動きに注意する必要がある。

 過去10年のバイクを含む二輪車の月別死者数を見ると、夏と秋の行楽シーズンの数が多い。後期も始まり大学生活に慣れた時期だが、気を抜くと事故につながる恐れがある。

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