友好125周年を迎えた日本とトルコの合作映画『海難1890』の撮影に神戸大学端艇部が協力した。和歌山県串本町で行われた撮影に、部員15人が2月から3月にかけて2回同行。カッター(手漕ぎボート)2艇の貸し出しや、出演者に漕ぎ方の指導などを行った。
映画は日本とトルコの時を超えた絆を描いている。友好を象徴する史実の一つとして取り上げられるのが1895年和歌山県樫野崎沖で起きたエルトゥールル号海難事故。現地の日本人がトルコ人の乗組員を救出した。
? ?端艇部が協力したのは、救出されたトルコ人を、通りかかったドイツ船の水兵がカッターに乗って迎えに来るというシーン。水兵役のエキストラはオールの使い方もわからない素人ばかりだった。指導を重ね、数十メートル漕ぐことはできるようになったが、舵の操作は部員にしかできない。そこで元主将の山内脩さん(海事・4年)は水兵の衣装を着て出演者とともにカッターに乗り、実際の撮影に参加した。
端艇部が映画の撮影に協力するのは今回が初めて。山内さんは「撮影場所までカッターを運ぶのが大変だった。だが現地の町民も撮影に協力していて、トルコが親日である理由がわかった気がする。その空気を味わえたことがよかった」と撮影を振り返った。
『海難1890』は12月5日から全国の映画館で上映中。エンドロールには端艇部の名前が表示されている。
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