工学研究科塚本・寺田研究室の学生らが、4日から13日まで神戸市中央区で開かれた「神戸ルミナリエ」で募金活動に参加した。手製の「光る募金箱」を持ってイベント存続のための寄付を呼び掛け、来場者の関心を集めた。
光る募金箱は、貨幣や紙幣を投入するとセンサーが感知して箱に付けられた発光ダイオード(LED)の色が変化する。暗い場所でも目立つほか、来場者に募金を楽しんでもらうことを意図して同研究室の学生らが製作した。
ことしは、神戸市の木であるサザンカの周りをLEDで形作った蝶が光るものや、「幸せの青い鳥」をモチーフに神戸芸術工科大の学生と共に作ったものなど、5つを新たに製作。過去作品と合わせて10の募金箱が使われた。河田大史さん(工・修士課程)は「来場者の中には震災を知らない世代も多い。募金箱のコンセプトの基本は震災を語り継いでいくこと」と取り組みの意義を説明する。
神戸ルミナリエは阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼するなどの目的で1995年から毎年開催されている。数々のイルミネーションで街を彩る冬の神戸の風物詩だが、活動資金が慢性的に不足。2007年から来場者に一人100円の募金をよびかけ存続を図っている。同研究室でも募金活動の開始当初から、光る募金箱を毎年製作しボランティアにも加わってきた。
学生らは期間中毎日、会場に立ち寄付を呼び掛けた。子どもが募金箱に駆け寄って興味深く見つめる姿や、来場者が色の変化に感嘆する様子が見られた。島根県から訪れたという夫婦は「ルミナリエのイルミネーションともマッチして素敵だと思う」と上機嫌。3つの箱に募金し、写真も撮るほど気に入ったようだった。河田さんは「毎年新作を楽しみに来てくれる人もいる。来年以降も取り組みを続けていければ」と話している。
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