2017年度から新設される「国際人間科学部(仮称)」の概要が発表された。新学部では、学生全員が海外での研修とフィールドワークを行うカリキュラムが予定されていることが明らかになった。
カリキュラムの名は「グローバル・スタディーズ・プログラム」。国際社会の問題を解決するために、多様な人々と協働しリーダーシップを発揮する「協働型グローバル人材」を養成する実践教育だという。
海外研修は、長期留学だけでなく海外インターンシップやサマースクールなど、内容や期間の違う5つの選択肢が用意されている。いずれも事前学習で課題を明確にして出発し、帰国後の事後学習で現地での活動を振り返る。
海外留学を必修にする動きは他大学でも見られる。関西大外国語学部では、学生を2年次に提携大学へ1年間程度留学させるプログラムを実施している。留学先は希望調査やTOEFLなどのスコアをもとに決定する。
プログラムでフィリピンに留学した関大2年の女子学生は、風邪が重症化し大学の診療所で応急措置を受けた。診療所は留学生を含め学生の診療費・薬代が無料で、医療設備も充実していたという。「関大側が用意している制度はしっかりしているが、現地大の状況によるところが大きい」と語る。
米国に留学した関大2年の男子学生は、現地で2人部屋の寮生活を始めた。しかし外国人のルームメイトとコミュニケーションがうまくとれず、ストレスからか体調を崩し授業を休むように。一度は復帰するも、再び体調を崩し早期帰国した。手続きは、ほとんど現地の日本人スタッフが代行してくれたという。「早期帰国など、もしもの時の対応も事前に説明があった。(関大の)サポートはかなりあった」
海外研修の必修化は、国際社会で活躍する人材の育成に効果的だという。神戸大にもあらゆる事態に対応できる充実した制度の整備が必要だ。
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