夏の須磨海水浴場(神戸市)で経営学部生が屋台の経営に挑んでいる。神戸を中心に展開している餃子専門店「俺の餃子」とフランチャイズ契約を結び、海の家に併設された屋台で「俺の餃子」須磨海岸店を営業している。
経営に挑んでいるのは、経営学研究科の保田(ほうだ)隆明准教授(商学)のゼミ生10人。普段から座学だけでなく実践を交えた活動を行っている。海の家のオーナーと保田准教授が知り合いだったことがきっかけで、出店の依頼を受けた。ゼミ生の一人粟田晴貴さん(経営・3年)が「俺の餃子」でアルバイトをしていることもあり、餃子を販売することに決めた。
7月21日の開店に向けて、宣伝、人事などの役割ごとにゼミ生を4班に振り分け準備を進めた。調理方法は元町の店舗で何度も研修をして覚え、テナント代や人件費といった開店資金およそ60万はゼミ生が全て用意。知り合いを頼ったり、SNS(会員制交流サイト)で募集したりして神戸松蔭女子学院大や甲南女子大などからアルバイトの学生を集めた。
実際に開店すると、経営は想定よりも厳しいものだった。若者より年配の客の反応がよく、若者が集まる須磨海岸ではなかなか売り上げが伸びない。また、呼び込みの成果も振るわなかった。売り上げの改善を図るべく、新たにカクテルを販売したり、アルバイトの給料に歩合制を取り入れて呼び込みに力を入れたりした。
現在も経営は赤字で、苦戦を強いられている。メンバーの北田早苗さん(同)は「座学とは違って、実際に経営することの難しさを実感した」と話す。当初は21日までだった営業期間を31日までに延長することが決定した。保田ゼミ生の挑戦の夏は続く。
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