神戸大の業務用パソコン2台がコンピューターウイルスに感染した問題で、感染したパソコンには卒業生の個人情報や特許関係書類など計約2万7800件の情報が保存されていた。総務部広報課への取材で分かった。現時点で情報流出は確認されていないとしている。
感染したのは企画部卒業生課と研究推進部連携推進課のパソコン1台ずつ。
卒業生課のパソコンには、2008~14年度の卒業生約6500人分の氏名、住所、就職先、電話番号などが保存されていた。また旧附属明石中(現附属中等教育学校)の04~06年度卒業生約360人分の氏名、住所、生年月日や、大学職員の人事情報など約900件のデータもあったという。
ウイルスによる外部との不正な通信があったとみられるが、いずれもファイルなど情報の流出は確認されていない。連携推進課では、感染したパソコン内や、課の外付けハードディスク(HD)で共有しているデータの拡張子が書き換えられ、読み書きができなくなる被害もあった。外付けHDには、大学の特許関連書類など約2万件が保存されていた。
卒業生課の感染経路は不明。連携推進課での感染は、ウイルスが添付されたメールを職員が開封したことが原因とみられる。現在も専門の調査会社が原因の特定と、情報流出の有無を調べている。
大学は既に同窓会に感染の状況について説明。パソコン内の個人情報に該当する卒業生に対しても今後同窓会を通して連絡を取るという。
事態を受け、小川真人(まつと)副学長(最高情報セキュリティ責任者)は「関係者には、多大なご心配をお掛けし、深くおわび申し上げます」などとする談話を出した。
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