学内最大規模の学祭「六甲祭」が11月12、13日に六甲台第1キャンパスで開かれた。5年ぶりの青空の下、両日ともに学生だけでなく地域住民も多く訪れた。「Ms.Campus KOBE」(ミスキャン)のほか、来場者も参加できる催しが企画された。
今年のテーマは「空前絶後の秋、到来」。例年に比べて堅苦しさのないテーマに決めたという。同祭実行委員会副委員長の伊藤美咲さん(国文・3年)は「テーマ通り、今までしたことのない体験ができるよう、老若男女が楽しめる企画を用意した」と話した。
委員会企画の巨大迷路のテーマは忍者。「兜村(かぶとむら)忍者譚(たん)」と題し、忍者の世界を再現するため、小道具にまでこだわったという。体験した女子学生は「思ったより難しく、スタート地点に一度戻ってしまった」と話した。
グラウンドでは「ぐるぐるバット」を盛り込んだゲーム「ぐるぐるひゅんぽすっ!」、嗅覚や味覚を頼りにクイズに挑む「完全感覚Challenger(チャレンジャー)」など、子どもが楽しめる新企画も用意された。
■本格派が優勝 模擬店GP
最も魅力的な模擬店を決める「模擬店グランプリ」の結果発表が、13日、グラウンドで行われた。来場者の投票の結果、参加した20店舗の中からパンプキンシチューを販売したシチュー部が優勝。準優勝は団子を販売したテニスサークルBAL BLANC(バルブラン)だった。
優勝したシチュー部は「六甲祭の模擬店グランプリで優勝するために結成した」と代表の岩井健太郎さん(経営・4年)。自身が呼び掛けて集まったメンバーらと共に、過去の六甲祭の経験を生かしてメニューを考案。味だけでなくテントの飾り付けまでこだわり、票を集めた。
■パスピエ登場 人気曲に沸く
グラウンド内のメインステージで13日、行われたプロコンサートには、男女5人組バンド「パスピエ」が登場。日本武道館での単独公演も成功させ、今年11月にデビュー5周年を迎えたバンドが、六甲祭の最後を盛り上げた。
1曲目には、学内で実施した人気曲アンケートで1位に選ばれた「S.S」を演奏。歌い始めるとすぐに会場が熱気に包まれた。MCでボーカルの大胡田なつきさんが「六甲祭で雨降らなかったの5年ぶりだって。縁起も良くていいライブになりそう」と話すと、歓声が上がる。
中盤では新曲「メーデー」も披露。キーボードの成田ハネダさんは「大学祭で初めて僕らを見た人もいると思う。来てくれてうれしい」と語った。
その後もアップテンポの曲を次々と演奏し、会場をパスピエ色に染め上げた。
■「今度は輝かせられる人に」 Ms.Campus KOBE グランプリ 岡田詩央里さん(経営・3年)
グランプリが発表され「本当に私?」と頭の中で何度も確かめたという。コンテスト3日後の取材でも、喜びをかみしめつつ「今も実感があまりない」と照れながら語った。
人前に出るのは苦手だが「社会に出たら人の評価から逃げていてはいけない」と出場を決めた。ファイナリストの活動は楽しくできたが、ツイッターの反応に一喜一憂することも。その度に他の出場者やスタッフに助けられた。「自分も、輝きたい人を輝かせられる人になりたい」。岡田さんに新たな目標ができた。
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