■魅力的な活動 熱く語る　神大生スーパープレゼン

結果発表を待つ出場者ら（１１月１２日　撮影＝竹内涼）

　今最も「アツい」神戸大生を決める「神大生スーパープレゼンテーション」が、出光佐三記念六甲台講堂で１２日に開催された。遺伝子組み換えの技術を競う大会への出場を目指す「ｉＧＥＭ　Ｋｏｂｅ」、東日本大震災の被災地でボランティア支援活動を行う「東北ボランティアバスプロジェクト（東北ボラバス）」、学生の海外インターンシップを支援する「アイセック神戸大学委員会」の３団体が参加した。

　今年は専用のサイトに観客が投稿した質問を、司会者が代わりに出場者へ問い掛ける時間も設けられた。審査員に選ばれた観客の審査の末、東北ボラバス代表の稲葉滉星（こうせい）さん（工・４年）が優勝した。

　稲葉さんはプレゼンで、被災地での活動について、写真を織り交ぜながら話した。また熊本地震を受け、持続的災害支援プロジェクト「Ｋｏｎｔｉ」を立ち上げた話も紹介。来場者から将来について質問されると「田舎でもいいから住みたいところに住む。そういう選択が可能な環境を作ってみたい」と意気込んだ。

　優勝が決まると「プレゼンを聞いて友達や親を守ることについて考えてくれたら」と感想を述べた。

　ｉＧＥＭ　Ｋｏｂｅのプレゼンでは、神戸大生が出場したことの無い大会に挑む思いを紹介。アイセック神戸大学委員会は、設立の歴史など団体の魅力を幅広く話した。

■心理学 楽しく解説　林准教授「貴重な機会」　白熱教室

林准教授による白熱教室（１３日　撮影＝下島奈菜恵）

　学内の教員による講義を体験できる白熱教室が１３日、六甲台本館２０６教室で行われた。子どもの心理をテーマに、人間発達環境学研究科の林創（はやし・はじむ）准教授（認知発達心理学）が、ビデオを使って説明した。教室は親子連れや高校生が多く訪れ、ほぼ満席になった。

　人間が善悪を判断できるようになる時期は生後６カ月と早い。しかし大人と子どもの善悪の判断基準は違い、大人に近づくには、他者がどのような心理状態で行動したのか理解する機能「心の理論」を発達させることが必要だという。遊びを通じて人とのつながりを育むことで、心の理論が発達すると解説した。

　ビデオで紹介された子どものほほ笑ましい行動に、思わず来場者たちが笑みをこぼす場面もあった。林准教授は「貴重な機会を頂き、皆さんの反応も良く、とてもうれしい。六甲祭に少しでも役に立てて良かった」と振り返った。

　大阪在住の女性は「自分に心理学の知識はなく、専門の先生の話を聞けてとても楽しかった」と語った。

■カラオケ王者　初開催で熱戦

　今年初開催のカラオケ王者決定戦が、１２日にグラウンド内メインステージで行われた。神戸大生の他に一般の来場者も参加し、当日の飛び入り参加もあった。８人の出場者たちがステージ上で歌声を響かせ、得点を競った。

　出場者たちは各自選んだ曲を熱唱。ポップス曲で会場全体が盛り上がる場面もあれば、バラードに観客が聴き入る場面もあった。賞品が贈られる１位から３位までの得点差が１点以内になり、優勝争いは大混戦となった。

　優勝したのは４人目に登場した経済学部１年の男子学生。ＨＹの曲「３６６日」を選び、抑揚と声量ある歌声を披露。９６・５１２点の高得点で観客たちを驚かせた。表彰の場では「いい経験をさせていただいてありがとうございました」と笑顔で話した。

　大阪から来た女性は「皆すごかったがやはり優勝した方が一番素晴らしかった」と感想を述べた。

■南野陽子さん　講演会に登壇

　俳優の南野陽子さんの講演会が１２日に出光佐三記念六甲台講堂で行われた。「一人の女性としての生き方」と題し、アイドル時代から現在に至るまでを語った。

　兵庫県出身で、今年デビュー３１周年を迎えた南野さん。学生だけでなく年配のファンも多く訪れ、整理券配布が始まる同日午前１０時には、既に券を求める人で列ができていた。

　講演では、デビュー当時の裏話や本音も飛び出し、学生らに向けて「自分の人生の責任者は自分。やりたいことをやって」とエールを送る場面も。

　最後に「苦労話もしたけれど、自分の人生はハッピーです」と締めると、会場から拍手が送られた。

　来場した鹿児島県在住の女性は「いつまでも変わらずきれい。これからも頑張ってほしい」と話した。