【連載・災後の日常(5)】復学後も故郷支え続ける

 昨年4月の熊本地震で震度7を観測した熊本県西原村出身の寺本わかばさん(経済・3年)。地震直後から休学し、村で支援活動を続けてきた。今年4月10日に復学。その後も月2回程度は村に帰っている。

 現地や神戸の支援団体が緩やかにつながり、被災集落の再建や情報発信などをする「西原村rebornネットワーク」の活動が本格化。フリーペーパー「DOGYAN(どぎゃん)」の発行などを続ける寺本さんらの団体「わかばmeeting」もネットワークに加わっている。

 現地では被災者が抱える課題は多様化。「(住民の中には)自分だけが大変なのではと落ち込む人もいる」中で、世代や地域を越えて思いを共有する仕掛けが必要だと寺本さんは言う。5月には村で「復興大座談会」を開き、住民が村内各地区の現状や今後について話し合った。

 「田舎くさい」とも感じていた村への印象は、地震後の活動を通じて少し変わった。「避難所での炊き出しでも、住民が自然とできることを分担していた。地震前から人々の織りなし合いで地域が回っている場所なのだと感じた」

 神戸では阪神・淡路大震災の経験者から話を聞きたいと考えている。「地震後、街がどうつくられたかを住民それぞれの気持ちを通して学びたい。熊本の参考にもなるし、神戸に住むからにはやっておきたい」。大切にしてきた「一人一人に寄り添う」信条は変わらない。

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