神戸大の学祭には、お酒を販売するものとそうでないものがある。六甲祭では販売はないが、深江祭や七夕祭では販売している。学祭シーズンを前に、各祭実行委員会は酒類の取り扱いについてどう考えているのか聞いた。
六甲祭実行委員長の早田彬光さん(発達・3年)は、実行委員会で酒類の販売について意見が出ることはあるとしながらも、「例年多くの子どもが来るし、お酒は(六甲祭の)雰囲気には合わないのでは。お酒がなくても楽しんでもらえる」と話す。
六甲祭は例年2日間で4万人が来場する上、会場周辺には住宅も多いため、運営や警備にかなり気を使うという。開催前には、3日間かけて実行委員で近隣の住宅を1軒ずつ訪ね、あいさつ回りをするほど。早田さんは「学祭の開催目的は祭を通して地域を活性化させること。学生だけが盛り上がって成功とは、実行委員は思っていない」と話す。
深江キャンパスで開催される深江祭では、白鴎寮自治会員が毎年ビールを販売している。店頭で未成年と思われる来場者には年齢を確認したり、泥酔者には販売しないようにしたりしている。実行委員長の太田康介さん(海事・3年)によると、飲酒が絡んだトラブルやクレームは聞いたことがないという。
来場者からはお酒に対して好意的な意見が多く、祭りの目玉、海事科学研究科の練習船「深江丸」の体験航海と並んでビールを目当てに来る人もいるほど。「大学の学祭というイメージに沿っていて、とてもいいのでは。深江祭にかなりいい影響を与えている」と見ている。
各祭実行委の間で酒類の販売への考え方には差があった。ただ、それぞれの学祭の雰囲気になじむ最善の方法で盛り上げたいという思いは、共通しているようだ。
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