六甲台第1キャンパスにある慰霊碑。1996年3月に設置され、横には震災で亡くなった神戸大の教職員・学生41人の名が刻まれた銘板が置かれている。毎年1月に遺族や学生らが献花と黙とうを行う場となっている。
慰霊碑は当時工学部非常勤講師だった小林陸一郎氏が制作。メキシコのピラミッドを模した高さ1.4メートルの御影石の台座の上に、「鎮魂」「慈」の文字をかたどった灯(あかし)が乗る。碑の周りには白砂がまかれていて、「兵庫県南部地震神戸大学犠牲者慰霊碑」という碑文が刻まれた白御影石も置かれている。
96年4月発行の学報によると、同年3月に除幕式が行われた。故・西塚泰美学長(当時)は「人の心を動かすものは、万巻の書物や映像よりも、この碑に名前が刻まれた方々の『無言の叫び』の方が、はるかに重く大きいものがあります」とあいさつしている。
ただ、除幕式の時点では白御影石と白砂はなかった。同年9月ころに工事が行われ、設置されたという。多淵敏樹副学長(当時)が碑文の文字を書いた。大学文書史料室の野邑理栄子さんは「詳しくは分からないが当初のままでは殺風景で、見た目に問題があったのではないか」と話す。
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