熊本支援、新入生に報告 5回訪問の学生救援隊

 熊本地震や東日本大震災の被災地などで、支援活動を行っているボランティアサークル「学生震災救援隊」は19日、過去5年間の被災地での支援活動の報告会を鶴甲第1キャンパスのラーニングコモンズで開いた。救援隊の部員10人に加え、工学部1年の男子学生も参加。救援隊は2年間で5回熊本地震の被災地を訪ねており、現地の様子や今後の活動方針を、写真を見せながら語った。

 救援隊は阪神・淡路大震災を機に、1995年に神戸の復興を目的として結成した学内のボランティアサークル。現在は、神戸で復興祭の運営、識字教室での学習支援、町のにぎやかし、野宿者支援などの活動や、災害が発生するごとに被災地で支援活動をしている。

 5回の熊本派遣では、熊本県西原村と御船町の避難所や仮設住宅を訪れた。活動内容は、被災後、はしゃぐ機会を失っていた子どもたちの遊び相手や、被災者ケアの一環として足湯に入ってもらいながら会話を通じ交流する足湯ボランティア、廃材から家具を作る「棚ボラ」など。報告者の1人、江藤恒夫さん(工・4年)は、足湯ボランティアについて「同じように被災した隣人ではなく、外部からのボランティアにだからこそ話せる、被災地での生活や今後についての不安を吐き出してもらうことができた」と話した。

 第4次・第5次派遣に参加した林竜佑(りょうすけ)さん(海事・4年)は「景色としてブルーシートが少なくなったかもしれないが、復旧や復興が終わりそうという感じでもない。被災者の心の変化を見ていて、仮設住宅での生活でストレスが蓄積されていくのが分かる。何回も訪ねて話を聴いていくことで、少しずつ思いを吐き出してくれるのではないか」と被災地の復興状況と人々の様子を語った。

 熊本大のボランティア団体とも活動内容など情報を共有し、協力を進めており、今年9月には6回目の派遣を予定している。今後の派遣でも、現地の人たちとの関わりや、実際に自分の目で被災地を見ること、またそこで感じることを大切にしていく。

 また、報告会では熊本の他に、九州北部豪雨で被害を受けた大分県日田市や、東日本大震災の被災地、宮城県山元町への派遣についても報告。30日には、阪神・淡路大震災の経験と教訓を伝える防災学習施設、人と防災未来センターで勉強会を開く予定だ。

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