大学生は自由。大学に入ればいくらでも好きなことができる。そう言われて遊びたい気持ちをこらえ、受験勉強に打ち込んだという人も多いのではないだろうか。高校時代、私も自由な大学生活を夢見て受験勉強に明け暮れた1人だった。
しかし、実際の大学生活は言われていたようなモラトリアム期間ではなかった。授業期間中はもちろん、長期休暇であっても、単位修得のため海外研修に行ったり、集中講義を受けたりしなければならない。3年にもなれば、特に文系の学生はほとんどが就職活動に向けてインターンシップに打ち込む。大学生は常にやるべきことに追われている。
9月3日、経団連の中西宏明会長は、2021年春入社の採用から新卒の学生向けの会社説明会や面接の解禁時期などを定めた採用活動の指針を廃止する意向を表明した。大学側の強い反発もあり、政府が21年春採用は現行ルールを維持するよう要請しているが、経団連は毎年のように指針の見直しを検討しており、今後どうなるかはわからない。
面接などの解禁時期がなくなれば、就職活動を行う時期が前倒しになり、年中就活をするなんてことが起こりかねない。そうなれば学生はますますやるべきことが増え、自由に使える時間がなくなる。
大学は学問でも、部活動やサークルでも、自分の好きなことを追求できる場ではないのか。就職活動は大学で追求してきたことをアピールするものではないのか。大学生にもっと自由を。
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