- Home
- コラム, ニュース, 文化・社会ニュース, 阪神・淡路大震災
- 【震災特集2019】1・17のつどい 来場者の声2
▽千葉県から来た有本幸泰(ゆきやす)さん
つどいに参加するのは5回目。働いている会社内で、備蓄や防災の担当をしている。震災当時は岐阜にいた。会社で防災担当になり勉強を始めたところ、1・17から学ぶことが多くあることに気づいた。1・17は日本が防災を考える(防災という課題に向き合う)きっかけになった災害だと思う。実際に被災した神戸に足を運び、被災者の気持ちになってみることが必要だと考え参加。去年に比べ、若い人が増えたように感じる。被災者が高齢化しているため、体験していない人たちが震災をどう語りつなぐかが重要だと来るたびに思う。一方で、実際の被災者が話すのと体験していない人が話すのでは説得力が違うということも言えると思う。実際につどいに来て、体感して、被災者の話を聞き、足を運ぶことの重要性を感じている。来年も来る予定。
▽近畿地方に住む小柳泰己(やすき)さん(51)
震災当時27歳で、自分は被災していないがボランティアに来ていた。神戸の人が1995年を語り継ぐ姿や、(神戸の人の)復興への思いをしっかり見ていきたいと考えて参加している。また、震災の記憶を残すことの大切さや震災を忘れてはいけないということを(自分自身が)確認するために毎年来ている。メッセージボードに毎年、メッセージを書いている。来年震災から25年という節目の年を迎える。阪神・淡路大震災は、日本で初めて大都市を壊滅させた地震。被災して家族や仕事を失ったことで人生が大きく変化した人も多くいることを目の当たりにしたことで、災害が人々の生き方を変えるということに気づいた。震災を知らない世代が増えているが、神戸の子どもたちは親から震災当時のことを聞いている。神戸には親から子へ教訓を伝える習慣が息づいていると感じている。災害、犯罪、テロ、戦争などにより、人は命を絶たれたり生活が変わったりする。その事実を知ることが重要。マスメディアの報道だけでは伝わらないものがある。現場に足を運んで復興への思いや街の様子を見て災害を知ってほしい。若い人たちには、経験者が震災を伝えようとする姿勢を学んでほしい。震災によって人々の生活が変わること、そこからまた町が復興していく様子を見て伝えてほしい。今後、3・11を知らない世代も増えてくる。そういった世代にも震災の教訓や経験を伝えていくことが必要だと思う。
▽大阪府から来た西隆行さん
つどいに参加するのは2回目。復興を願い参加した。20歳の時に芦屋で被災し、家族は無事だったが家が全壊した。街並みも変わり記憶が薄れ、地震の実感が薄れてきた。24年の月日があっという間に過ぎたと実感した。地震の実感は薄れてきているが、(被災の傷が)癒えるとはまた別の感情。来年もぜひ来たい。
▽東京から来た片山夢乃さん
つどいに参加するのは初めて。(自分が働いている)会社の労働組合が毎年参加しているため参加した。(1995年は自分が)生まれた年で(阪神・淡路大震災の)実感はないが、東日本大震災は経験したのでどんなものか想像はできる。思ったよりたくさんの方が参加しており、若い人や子連れの人も多く驚いた。来年も労働組合が参加するなら来たい。
▽大阪から来た新聞記者の男性
つどいに参加するのは初めて。(自分が)生まれる2カ月前に震災が起きた。実感はない。大学3年の時に、東北のボランティアに参加し新聞記者を目指すことを決意した。震災が原点。だから、前乗りをしてまで参加した。炊き出しが行われていて、体も心も温まった。しかし、24年前被災した人の中には温かい物を食べられない人もいたのかとも思う。東北(東日本大震災の被災地)はまだ復興の途中。神戸の街並みはきれいで復興しきったかのように見えるが、「1995年に生まれた子どもがもし両親を震災で失っていたら」というように(復興の)途中の人もいるはず。震災を風化させないためにもみんなが力を合わせるべきではないかと思った。来年もタイミングがあえば来たい。
【田中穂乃香、中山晃大】
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。