【メディアふむふむ】19 新聞のドッキリ ラッピング紙面

毎日新聞の題号は、1991年から青地に明朝白抜きになったが、年に一度、5月4日の「みどりの日」は緑地に変わる。1993年からの試みで、2014年からは新聞全体を薄緑色の紙面で包む「ラッピング」を展開してきた。キリン「淡麗グリーンラベル」、ロッテ「グリーンガム」など、緑にゆかりの企画広告も楽しい。

ラッピング紙面は、新聞紙見開き一枚分の特別紙面で新聞全体を包む形式。紙面を手に取ったとき、1面トップ記事もラテ欄もないため、読者は面食らうというインパクトがある。産経新聞が2000年10月20日の新聞広告の日に初めて実施し、翌年の新聞広告賞の新聞社企画部門を受賞した。

その後、各紙もラッピングを実施するようになり、2014年8月、北日本新聞は創刊130年記念として4日間連続でラッピング紙面に。朝日は2016年のオリンピックとパラリンピックの閉会式の日に、初めて朝刊本紙セット版でラッピングを実施。関連記事と4社の広告を掲載。

ラッピングの嚆矢を放った産経新聞はその後も果敢に挑戦。2013年8月10日付の出稿はスカパー!。ところが、内容は東方神起のライブツアーの番宣だったので、紙面は彼らのカラー写真で埋め尽くされていた。女性ファンは新聞スタンドに走ったが、産経愛読者は電話に走った。

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