4月21日午後2時ごろ、神戸市中央区のJR三ノ宮駅で、神戸市営バスが歩行者を次々とはね、明石市の女子大生ら2人が亡くなった事故。記者は現場にかけつけた。
日曜の三宮は騒然とした空気に包まれた。目撃者によると、駅北側のバス停で乗客を下ろしたバスが、ゆっくり横断歩道に進入して渡る人たちをなぎ倒し、鉄道高架の橋脚がある中央分離帯にぶつかって止まったという。
周辺には、消防や警察が次々に駆けつけ、いくつものサイレンが鳴り、フラワーロードは通行止になっている。
血痕が横断歩道から10メートルほど離れた場所にまで伸びている。
記者が現場に着いたのは事故から1時間ほどたっていたが、バスは「三宮」という行き先表示を出したまま、高架下で停止していた。さきほどまで乗客を乗せていたなじみの緑のペイントの車体が起こした惨事に、取り囲んだ市民の顔はショックで凍りついていた。
事故当時、道路を挟んで向かいの宝くじ売り場の女性は「急にバスが道路の真ん中で停止し、少しの往来ののち、大量の救急車やパトカーが来て騒がしくなった」と話した。
「なにがあったの」と、通りかかる人は人垣から現場をのぞき込む。「プロの運転士の動かすバスが、なんで事故を起こしたのか」と話し合う人。スマホで情報を取りながら、重篤なけが人が出たことを知る人。
4月の3回目の日曜日。きょうは、神戸大のいくつものサークル・部活が、三宮で新歓遠足や街歩きなどの行事を行なっている。巻き込まれていないか。心配になって、ツイッターで情報を流した。
警察が黄色い規制線を張り、高架下の現場では、バスを取り囲んだ警察官が検証を始めていた。(森岡聖陽)
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