端艇部(カッター部)は、神戸商船大時代の1993年7月にも転覆事故があり、10人が投げ出され全員が救助されていた。同じく水上活動をする課外活動では、1989年3月に神戸大漕艇部(ボート部)で2隻が沈み3人が亡くなる事故があった。
●カッター部は1993年にも転覆事故
1993年7月27日午前9時過ぎ、徳島県鳴門市里浦町の岡崎海岸沖約50メートルの小鳴門海峡で、神戸商船大カッター部のカッターが転覆。乗っていた部員10人は海に投げ出されたが、僚船や付近の漁船、鳴門市消防局の消防艇などに間もなく全員救助された。2人が頭や足に軽いけがを負っている。
淡路島を一周するコースを巡航中の事故で、2隻のカッターに10人ずつ乗って7月23日午後、深江を出港していた。当時の新聞報道では、南南東の風が吹き、波は3-4メートルと高く、大雨、洪水、強風、波浪、雷注意報が徳島県内に出ていた。
●1989年にはボート部が淀川の練習中に
1989年3月7日、大阪・新淀川で、学生3人が亡くなったボート部(漕艇部)の事故が記録に残っている。
強風波浪注意報が出ているなか、練習に漕ぎ出し、2隻が浸水し沈没。当時工・2年生と、同1年生2人のあわせて3人が亡くなった。
このときも、気象条件が悪い中でなぜ船を出したのかが問われた事故だった。
すべての遺族とボート部が和解するのに5年の月日がかかり、現場近くの豊里大橋左岸には、1995年4月に慰霊碑が建てられている。
繰り返される水難事故。どうリスクと向き合うのか。
大学のもつ知見をどう生かすかが問われている。
【おことわり】見出しに「1993年にも転覆事故 1989年にはボート部で死亡事故」とりましたが「1993年にもカッター部が転覆事故 1989年にはボート部で死亡事故」としました。▽リードに「同じく水上活動をする課外活動では」の部分を挿入しました。2つの課外活動団体を明確に区別するために配慮しました。(2019年9月9日12:05 編集部)
了
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