故・高見団長を偲んで 応援団OB・OGが倒壊下宿近くで黙祷

 被災した故・高見秀樹応援団団長(当時・経済3)の住んでいた盛華園アパートのすぐそばにある「ともだ公園」(神戸市灘区友田町)に、応援団のOB・OGら10人が集まり、震災発生時刻の5時46分に黙祷がささげられた。


(写真:黙祷を捧げる応援団のOB・OGら。 2020年1月17日5時46分 神戸市灘区友田町で)

 神戸大応援団の第35代団長に就任したばかりの高見秀樹さんは、灘区友田町1丁目の盛華園アパート2階18号室に下宿していた。
 1995年1月17日午前5時46分の激震で、アパートは1階に2階が覆いかぶさる形で倒壊。
 当時の応援団員が高見さんを瓦礫の中から運び出したが、助からなかった。
 鳥取県から駆けつけた両親によると、左の首筋あたりに冷蔵庫か電子レンジかが当たって亡くなったとみられるという。(連載【慰霊碑の向こうに】? 故・高見秀樹さん(当時経済学部3年) https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/eb2e066042bfb01d561385907b64f44a

 高見団長を偲ぶこの集いは、毎年ともだ公園で静かに開かれる。
 「自分たちは一番かわいがってもらった世代でした」高見さんの一つ下の後輩だった国司和丸さんは震災以来かかさず参加している。「もう25年たつんだなって感じです。ここに来ると(高見さんを)近くに感じられるというか、自分の近況を報告するような気持で毎年ここに来ています」という。

 黙祷が終わり、公園の石段の上に高見さんが好きだった日本酒が載せられ、その隣にろうそくと線香入れが用意された。
 ひとりひとり線香をあげ、手を合わせ拝む。高見さんの先輩にあたる沖吉倫子さん(第33代)と野木康代さん(第34代)は、「今年も集まったよって、ずっと一緒だったよ、って手を合わせています」と静かに語ってくれた。

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