下宿にネットを引くときは? 工学研究科・森井教授がアドバイス

 5月7日から正式に全学レベルでオンライン授業が実施されることになった。講義1コマあたり500MB~1GBの通信量がかかるとされる授業をもし携帯電話のモバイル回線で受けると、すぐに速度制限(いわゆる「ギガ死」状態)にかかってしまうと予想される。では自宅や下宿先に容量制限のない回線を用意する必要があるが、突然言われてもなかなか難しい。

 工学研究科の森井昌克教授は、報道各社にもよくネット社会やセキュリティ関連の様々なことをコメントしているプロフェッショナルだ。森井教授にネット環境を準備する時のポイントを質問した。
 
Q.やはり回線は、光回線などの「固定回線」を選んだ方が安定的なのか?
A.現在では固定回線にすべきというほどではありませんが、やはり固定回線のほうが安定的と言えます。さらにスマホ等のモバイルデータ通信に比べて回線容量(速度)が10倍以上と段違いに速いこともあります。

Q.ズバリ、学生が下宿で回線を引くときのアドバイスは?
A.まず、下宿(賃貸)であれば、必ずしも光回線(固定回線)を引けるとは限りません。新規であれば工事が必要であり、その費用を負担する場合もあります。できればすでに光回線やCATV等でインターネット回線がすでに引かれているところが無難です。

Q.下宿先で、すでに引かれている回線を確認するには?
A.オーナーに確認すべきでしょう。もしオーナーが答えられない場合はCATVが引かれているなら、そのCATV会社に、そうでなければNTTや関西電力系のオプテージ(旧ケイオプティコム)等に問い合わせるのが良いでしょう。契約しているスマホ(携帯電話)のセット(割引)もありますので、携帯電話会社に聞いてい見るのも良いかもしれません。

Q.全国の大学でオンライン授業がフル回転になったら、インターネット環境に何らかの影響が出るか?どんな影響が出るか?
A.年末年始等高速道路で車が渋滞するのと同じ理由で、利用者が増えるとインターネット回線も渋滞し(専門用語で輻輳)、速度が低下します。オンライン授業では動画がスムーズに動かなかったり、音声が途切れたり、スライドが表示されなかったりします。さらに予想外の利用者数になると、インターネット自体に接続できなくなる可能性もあり得ます。

 まず建物のオーナーに質問し、使える回線を教えてもらうのが良さそうだ。例年3月から4月にかけては、年度替りで引越しをする人が多いため、ネット回線の導入窓口が混み合っている。今年はさらに新型肺炎で在宅勤務になったため自宅にネットが必要になり急いで契約する会社員が多く、申し込んでからネットが開通するまで2~3週間はかかる可能性がある。まだ下宿先に携帯回線以外のネット環境がない学生は、急いで確認しよう。

▽森井教授のサイバーフィジカルセキュリティ講座/JDSF(Japan Data Strage Forum)
https://www.jdsf.gr.jp/security/index.html

▽関連記事=回線の申し込みはお早めに 相次ぐオンライン授業導入で
サービスを提供する主要各社の問い合わせ先を掲載
https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/571d0e740f4aec2e4f0da1a0e2ca2acf

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