NPO法人 阪神淡路大震災117希望の灯り(略称HANDS)の初代の理事長をつとめるなど、震災遺族のつながりに尽力した白木利周さんが4月26日、肝細胞癌のため死去した。78歳。
(写真:メディア研のインタビューに答える白木さん。 2019年12月30日、神戸市北区の自宅で)
1995年1月17日の阪神淡路大震災の際、東灘区御影町郡家大倉の自宅が被災。経済学部?課程3年だった長男・健介さん(当時21歳)を亡くした。
2002年から2年間、NPO法人 阪神淡路大震災117希望の灯り(略称HANDS)の初代の理事長つとめるなど、2011年ごろまで中心メンバーの一人だった。
ここ1、2年体調を崩し自宅療養中だったが、2019年12月30日には、神戸大メディア研のインタビューに自宅で応じ、慰霊碑を巡る「モニュメント交流ウォーク」で他の震災遺族と巡り合ったことから、NPO法人の活動に入った経緯を語っていた。
神戸大生には、「震災があって多くの人が亡くなったことを、記憶に残してほしい。大学の慰霊碑も、『これなんだろう?』というかたちで知ることができる。伝わっていく。話をしていただきたい」とメッセージを残していた。
息子に健介さんについて、「そろそろしんどくなってきたからそっちへ連れて行って欲しいな、っていう声がけはするんですけどね。でも返って来る言葉は、『親父、まだまだするべきことはあるよ』です」とも話していた。
震災25年を迎えた今年1月17日には神戸大の六甲台キャンパスの献花式に姿を見せ、「(体調を崩していたが)1月17日までには復活するぞと思って来た。ここ(慰霊碑)に来るとほかのご遺族の方に会える。みんな仲間で一人じゃないんだなって思える」とコメント。各地から訪れた震災で亡くなった学生の遺族らと言葉を交わしていた。
通夜は4月27日(月)17時から、告別式:4月28日(火)12時から、神戸市北区唐櫃台4丁目37?3の神戸祭典北神戸支店 唐櫃会館(078-984-2300)で。喪主は長女・かおりさん。
【関連記事】「慰霊碑の向こうに? 故・白木健介さん(当時経済学部?課程3年)の父・利周さん」https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/5cf5033cc4e75acb06952295dad255aa
(写真:震災で亡くなった学生の遺族らと写真におさまる白木さん。後列左から6人目。 2020年1月17日、神戸大六甲台キャンパス慰霊碑で)
了
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