神戸大卒のNHKアナウンサーが37年ぶりに誕生した。今年4月に法学部を卒業した坂本聡さんだ。6月7日の同局広報番組に、16人の新人アナが登場し、徳島放送局への赴任が決まった坂本さんは「高校、大学と漫才コンビを組んでいた」とひょうきんな自己紹介で目をひいた。
6月7日の午前11時半から総合テレビで放送された広報番組『どーも、NHK』。この日は、番組後半に今春入局の新人アナウンサー16人が紹介された。その中に、久々の神戸大卒のルーキーがいた。
(写真:神戸大から37年ぶりのNHKアナとなる坂本聡さん。2020年1月17日撮影)
広島大附属福山高校から、神戸大法学部に進んだ坂本聡さん。サークルは混声合唱団エルデでバリトンを担当。専攻は西洋政治史で安井ゼミだった。
神戸大出身でNHKのアナウンサーとして採用されたのは、過去2人しかいない。1953年入局の生田登さん(文卒、58年に読売テレビに移籍、2000年死去)、1983年卒の住田功一さん(営卒、2020年定年退職)に次いで、2020年入局の坂本さんが史上3人目。実に37年ぶりの神戸大卒のNHKアナだ。
毎年この時期に全国各地に赴任する新人アナウンサーを紹介するのが同局の広報番組の恒例だが、今年はコロナ禍のため、全員、スマホの自撮り動画での登場となった。
女性8人、男性8人のあわせて16人が、つぎつぎに自撮り動画で「自己紹介」。
キレキレのダンスを紹介したり、歌を歌ったりと、各自が得意ワザでアピールしたが、坂本さんは、「高校、大学と漫才コンビを組んでいました。担当はボケでした」とあいさつし、「『おまはんちゃんとしいや』と突っ込まれることもあるかもしれませんが、徳島の皆さんも知らなかったような『こっりゃあ面白い』とおもわず笑顔になっていただけるような情報をどんどん掘り出してお届けしていきます」と、オチのない決意を表明した。ちなみにその相方は、いま中国地方の某民放局で働いているという。
スタジオの大型画面には16人の顔が映し出され、今年は新型コロナウイルスの感染防止のために、インターネットを使ったリモート研修を行なったことが紹介された。
実は坂本さんは、今年の1月17日のメディア研の阪神・淡路大震災取材班のメンバーにも加わっていた。177センチの長身で、遺族に優しいまなざしでインタビューしていたのが印象的だ。
(写真:阪神・淡路大震災25年の取材で、広島在住の遺族のコメントを聞く坂本さん。2020年1月17日 六甲台キャンパス慰霊碑前で撮影)
目指すアナウンサー像については、今はまだはっきりと決まっていないという。戦争や災害を経験された方にきちんと向き合ってお話を聞けるアナウンサーになりたい、とも話している。
▽NHKサイト(動画あり):「2020年 NHK新人アナウンサーを紹介!」
https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=23832
了
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