一夜明けても学内ネットワーク復旧せず 教員には課題提出や試験に配慮求める

 6月22日から続く神戸大の通信ネットワーク障害は、緊急メンテナンスを繰り返したものの、23日午前になっても続いている。広報課は「復旧見込みが立たないため当面の間障害が続くと思われる」としている。2日にわたって障害が続くのは異例の事態。テスト期間中に、LMS(Learning Management System)の「BEEF」や、ポータルサイトの「うりぼーネット」がつながらないため、大学側は「課題提出や試験について、受講生へ配慮を」と教員に呼びかけている。

 6月22日午前9時、法学部の公式ツイッターが、「昨日の停電の影響で、BEEFにつながりにくくなっているようです」とつぶやいた。
 6月20日土曜日から21日の日曜日にかけて行われた「電気設備定期点検」の際にネットワークが不安定になったとみられ、週明けとテスト期間が重なった22日午前には、多くの学生から不満があがり、一時ツイッターのトレンド・ワードに「BEEF」があがるまでになった。

(画像下:神戸大情報基盤センターサイトの停電告知。)

 6月23日午前9時9分、神戸大広報課は、「22日の夜に緊急メンテナンスを実施しましたが現在も障害が継続しており外部ネットワークから、うりぼーネット、BEEFが繋がらない状況です。引き続き原因調査を行っていますが、復旧見込みが立たないため当面の間障害が続くと思われます。大変ご迷惑をおかけしますが、復旧までしばらくお待ちください」とツイートした。
 ネットワークを管理する神戸大情報基盤センターは、22日昼13時ごろと夜20時ごろに緊急メンテナンスを実施すると告知したものの、23日朝になっても「BEEF」や「うりぼーネット」が繋がらない状態が続いている。
 神戸大の通信ネットワークで2日間に渡って障害が続くのは異例で、新型コロナウイルス感染拡大でオンライン授業が行われていることと、テスト期間が重なったことが事態を悪化させているとみられている。
 23日午前11時になっても、大学から障害の原因の公表はない。

 22日は終日混乱が続いた。自宅や下宿でテストを受けようとした学生からは、「授業にはいれんやった」というツイートも。
文学部1年の女子学生は、「授業のzoomのIDとパスワードを控え忘れた友人が多かった。私は、朝BEEFに奇跡的に入ることができてスクリーンショットができた」という。
工学部1年の男子学生は、「事前に知らされていたURLを保存していなかったら、テスト形式の問題が解けないということが起きた。学科のLINEグループなどで情報交換して乗りきった」とコメントしている。
 大学側からはレクチャーハブを通じて、「BEEF、うりぼーネットなどでの課題提出や試験などを予定しておられる先生方におかれましては, この点につきまして受講生へ配慮いただきますようお願いいたします」というコメントが流された。
 一部の授業では、レポート提出期間が延長されたり、メールでの提出に変更されたりした。

 今回の混乱で改めてわかることは、1つのネットワークに依存したシステムは脆弱だということ。
 学生側の対応としては、課題内容や授業のURLは直前に取り出そうとせず、早めに情報を入手しておくことが大切だ。また、クラスや学科でグループLINEなどを作って、日頃から学生同士で情報交換ができる状態にしておくなど、自衛手段をとっておくことも必要だ。
 教員側としても、学内ネットワークが不安定になった場合のためにツイッターやLINEなどを利用した学生への連絡方法を確保しておくことや、課題や質問を受け付ける学外アカウントのメールアドレスを用意しておくことが求められる。

(画像下:BEEF,うりぼーネットなどで課題提出や試験などを予定している教員に「受講生へ配慮を」と呼びかける大学側のメッセージ)

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