8月12日、神戸大文学部は、8月24日に学部が企画していた「新入生登校企画」の中止を発表した。通知メールには「今般の全国的な新型コロナウイルスの感染状況を鑑み中止という結果になった」とある。<大垣 萌>
(画像 ↓ :「新入生登校企画」の中止を伝える文学部のホームページ。スクリーンショット。)
文学部1年生は、8月12日の夕刻に連絡アプリのスラックで、また19時41分にはメールで「新入生登校企画中止」の知らせを受け取った。
この企画は、5月の新学期スタート以来まともに登校の機会がない1年生に顔を合わせてもらい、希望専修の見学訪問と、図書館ツアーなど、学部を知ってもらおうという企画だった。
中止の連絡を送信した教務委員の茶谷直人教授(哲学)は、「みなさんがなんとか大学に来られるよう今回の企画を立てたのですが、(中略)兵庫県をはじめ、全国的な感染状況もまだ減少に転じていないため、大変心苦しいのですがこのような判断に至りました」とメールに記している。「楽しみにされていた方々を振り回してしまう結果となってしまい申し訳ありません」と詫びの一文も添えられていた。
山口県の実家でこの知らせを受け取った男子学生は、「現在の状況を考えると仕方のないような気がしますが、やはりキャンパスに行きたかったので残念です」とLINEで取材に答えた。
兵庫県姫路市で受け取った女子学生は、「文面には先生たちの心苦しさも滲んでいる。教員たちも新入生に会いたいという気持ちがあるんだなと感じられた」という。
宮城県の実家にとどまっている女子学生は、「感染拡大の状況を考えると納得せざるを得ないと思う。誰かが悪いわけではないので、余計にやるせないです」とコメントしている。
今回の通知には、前日の8月11日に神戸大の活動制限指針が10月から「レベル2」から「レベル1」にすることを検討しているとの発表があったことを受け、文学部でも「後期の一部授業での対面実施へ向けた検討を鋭意進めている」、という一文も加えられている。
了
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