コロナ禍の「特別な夏」。神戸大経営学部はオープンキャンパスも、初のオンライン上での開催となった。8月21日、オンライン上で行われたこのオープンキャンパスでは、参加者の顔は互いに見えず、自宅にいながら教授陣や在学生の話を聞くという、例年とは全く異なる形式になった。<吉田真奈香>
(画像:オンラインであいさつを行った南知惠子経営学研究科長。8月21日13時2分のスクリーンショット。)
南知惠子経営学研究科長(マーケティング論)は、「神戸大学の経営学部は、国公立私学含めて日本で最初の経営学部です。多様な授業が提供されています」とあいさつ。大学概要説明、学部の特色、入試関係の説明が、宮原泰之教授(ゲーム理論)によってスライドを使って進められた。冒頭で数十秒ほどスライドが立ち上がらない場面もあったが、その後は順調に解説が進められた。
続いて、在学生3人が画面に登場して、受験体験記や学生生活の様子を紹介した。
ある学生は、経営学部の「KIBERプログラム」を利用してオーストリア・ウィーンの大学に交換留学した経験について「いきなり留学するのではなく、少しづつ英語に慣れていけるようにプログラムが組まれていて安心できた。向こうの大学は授業のカリキュラムも形態も日本とは異なっていて刺激的だった」と語った。
また、授業では「企業の実例についての解説も多く、経営学というものを身近に感じながら学べる」とアピールしていた。
オンライン上では、講師の画面と自分の画面だけが表示され、他の参加者の名前や、その数はわからない仕組みになっていたが、キャンパスを実際に訪れることができない受験生たちに、パソコンやスマホを通じてなるべく六甲台の学舎での授業の様子を伝えようという工夫が感じられた。
服部泰宏准教授(組織行動)、森村文一准教授(マーケティング論)、北川教央准教授(財務会計)の模擬講義もオンラインで行われ、経営学に初めて触れる高校生たちに分かりやすく解説された。
森村准教授は、家具量販店のIKEAについてふれ、「国や地域で店舗のショールームの見せ方などを変えているが、この違いの裏にその企業の狙いを見出し、さらにこれを企業一般に通じる規則性まで高めて考えていくのが経営学です」と解説した。
いずれも時間の関係で短縮版が公開されたが、後日、それぞれの長いバージョンと?田知実准教授(監査・財務会計)の講義動画が、事前登録者向けのページに掲載されるという。
また、通信環境の不具合からリアルタイムで参加できなかった人のために、今回のオープンキャンパスの録画映像も同様に掲載される予定だ。
メインプログラムの後には自由参加セッションとして、オンラインのシステムを使って、「留学プログラム説明会」や、学生団体「神戸大学ベルカン」主催の交流企画も開催された。「留学プログラム説明会」では、西村幸宏講師(経済、開発経済)が経営学部独自の「KIBERプログラム」について説明。法、経済、経営学部ゼミ幹事からなるイベントでは、在学生が大学の選び方についてレクチャーしたり参加者が自由に質問を行ったりした。
今回、経営学部オープンキャンパスのメインプログラムの中では受験生が意見を述べたり質問をしたりできる機会はなかったが、事前登録者のマイページには8月26日、事前登録者のマイページに質問コーナーが開設された。
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8月28日に、模擬講義の長いバージョンと?田知実准教授(監査・財務会計)の講義動画が、事前登録者向けのページにアップされた。
また、通信環境の不具合からリアルタイムで参加できなかった人のために、同日、今回のオープンキャンパスの録画映像も同様にアップされた。
これらの録画映像は、事前登録者のみ、9月20日までマイページで視聴できる。
(画像:説明中の宮原泰之教授。8月21日13時3分のスクリーンショット。)
了
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