センター試験から共通テストへと移行し、また新型コロナの影響によって学業に遅れが出たり、感染拡大の点で会場に集まって行われる入試の実施が危ぶまれたりするなど、2021年度入学者選抜は多くの課題を抱えている。神戸大では現行の入試制度とそれほど変わらないが、リスニングの点数換算方法の変更や「『志』特別入試」の1か月遅れの実施など、いくつか変更点が出ている。<吉田真奈香>
神戸大は、2021年度入学者選抜における入試区分において、「一般入試」を「一般選抜」、「AO入試」を「総合型選抜」、「『志』特別入試」を「『志』特別選抜」、「推薦入試」を「学校推薦型選抜」、「社会人特別入試」を「社会人特別選抜」、「私費外国人(留)学生特別入試」を「私費外国人(留)学生特別選抜」というように名称変更するとしている。
2021年から大学入試センター試験が大学入試共通テストに移行することを受け、神戸大の「一般選抜」や「総合型選抜」「学校推薦型選抜」では大学入試共通テストの結果を合否の判断材料の一部として活用する。大学入試センター試験と大学入試共通テストでは制度上それほど違いはないが、これまで英語のリーディングとリスニングがそれぞれ200点満点、50点満点だったところが、大学入試共通テストではどちらも100点満点へと変更になる。そのため、神戸大はリーディングを160点満点、リスニングを40点満点に一度換算し直すことで、配点比率が例年通り4:1となるように対処する。
新型コロナの感染拡大を危惧し、一般選抜の個別学力試験(二次試験)を行わないとする横国大のような大学が出る中、神戸大はそれほど大きな入試制度変更をする姿勢ではない。しかし一方で、「『志』特別選抜」には新型コロナの影響が複数見られる。まず、新型コロナによる受験生の学業の遅れなどに対応して、2021年度「『志』特別選抜」第1次選抜の書類審査において提出する書類のうち「学業等評価書」を廃止するという。また日程においても、出願期間が10月1日~10月7日、最終選抜合格発表が12月14日と、当初より1か月程度遅れて実施される。
さらに2021年度からは海事科学部が発展的に解消され、新たに海洋政策科学部が設置される予定だ。海洋政策科学部では、「一般選抜(前期・後期)」185人、「『志』特別選抜」15人、「私費外国人(留)学生特別選抜」若干数を募集している。また、この学部の「一般選抜」前期入試は文系理系問わず受験ができる点が特徴であり、「理系科目重視型受験」では115人、「文系科目重視型受験」では30人の人員が募集されている。
●「受験生応援サイト神戸大学受験生ナビ 入試情報」=
http://www.office.kobe-u.ac.jp/stdnt-examinavi/admission/index.html 。
●「受験生応援サイト神戸大学受験生ナビ 『志』特別選抜」=
http://www.office.kobe-u.ac.jp/stdnt-examinavi/juken/kokorozashi/index.html 。
了
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