多機能練習船「海神丸」建造を発表 新学部のシンボルに

 神戸大は、10月28日に「海神プロジェクト」の柱の一つ、新船「海神丸」建造を発表した。現在の練習船「深江丸」の老朽化によるもので、2回り程度大きい新船は多機能練習船として?練習船機能、?研究に必要な最先端の機能、?社会貢献機能の3つを充実させる方針。世界的な工業デザイナーの奥山清行さんによる、丸みを帯びた独特のフォルムが特徴。新学部「海洋政策科学部」のシンボルになる。<大垣萌>


(画像上:新造される多機能練習船「海神丸」の完成予想イラスト。)

 神戸大は、10月28日に「海神プロジェクト」新船建造記者発表会を開催した。
海神プロジェクトは、海洋政策科学部の設置、神戸大の研究の顔となる「海共生(ともいき)研究アライアンス」の設置、「海洋教育研究基盤センター」の設置の3つを柱としていて、学内外の教育・研究機関、そして社会と連携し、「海の神戸大学」の活動を広げていくとしている。
記者発表会ではその柱の一つである新船の建造について発表。神戸大は、現在の練習船「深江丸」にかわって新船「海神丸」を建造する。

 新船「海神丸」は、「多機能練習船」として3つの機能を充実させる。
 1つ目は、人材育成に不可欠な練習船機能の充実。2つ目は、多角的な海域探査や観測に必要な最先端の機能の充実。3つ目は、社会貢献機能の充実。例えば、巨大災害発生時に、被災地に対して水や電力の供給、支援物質の輸送などの災害支援機能を付加していく。
また、「海神丸」は深江丸より2回り程度大きくなり、航海・探査能力も大幅に上昇する予定。

 新学部「海洋政策科学部」での研究活動や人材育成に加えて、世界の研究者や官公庁、一般企業との連携研究や、災害時の支援など、社会との接点の中で幅広い活動も予定している。
 新船のコンセプトデザインの開発は、世界的な工業デザイナーの奥山清行さんに依頼。奥山さんは、フェラーリなどの自動車、至高の寝台列車「トレインスイート四季島(しきしま)」、上質なバスの旅を担う「クリスタルクルーザー「菫(すみれ)」などのデザインを手がけてきた。
 「海神丸」の完成予想図では、丸みを帯びた独特のフォルムが描かれている。
 
▽公式サイト=https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2020_11_10_01.html

▽「海神プロジェクト」新船建造記者発表会 動画=https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=dFVDCxjzubM&feature=emb_logo

(写真下:新船「海神丸」建造の記者発表。2020年10月28日)

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