レイバンズ、関学に完敗 関大との3位決定戦へ

 11月8日、関西学生アメフトリーグ1部トーナメントの準決勝が行われ、神戸大レイバンズは関学と対戦した。意表をつくロングランなどで2回のタッチダウンを奪うも関学の猛攻を防げず14―35で敗北。12月5日(土)14時から王子スタジアムで行われる関西大との3位決定戦に進むこととなった。<取材班>

 今年の関西学生アメフトリーグはトーナメント形式。1回戦で近畿大に勝利した神戸大はこの日、強豪関学との準決勝に挑んだ。
 秋風が強く吹き、日が傾き始める王子スタジアムでキックオフのホイッスルが鳴った。
 第1Q、まずは、関学がTD(タッチダウン)を決め先制する。その後、神戸大がスペシャルプレーを仕掛けるが、阻まれる。神戸大ディフェンス陣も相手攻撃を防ぎ、0―7で第2Qへ。
 追いつきたい神戸大だが、第2Q序盤に関学にTDを決められ、追加点を入れられてしまう。神戸大も♯27森分が約80ヤードのランを決め、チャンスを作ると、パスから♯80戸澤がTDを決めて、7点差に追いつく。


(写真:♯27森分のランでチャンスを作り♯80戸澤がタッチダウン)

 その後TDを決められ、再度点差をつけられるが、相手のキックオフのボールを受け取った♯24平井がランで持ち込みそのままTD。再度7点差に追いつく。


(写真:ロングランで駆け抜けた♯24平井)

 しかし、その後立て続けに2回のTDを決められ、点差を21点に広げられてしまう。
 第3Q、関学ペースで攻められるが、相手のFGをブロックするなど、守備陣が奮闘し、無失点。しかし神戸大の攻撃も相手守備陣に防がれ、両チームともに無得点で 第3Qは終了。
 第4Qも、関学ペースが続くが、守備陣が守り切り、2Q連続で無失点。しかし攻撃陣もなかなか攻め入ることができず、追加点を出せないまま試合終了。14ー35で関学に敗北した。

 第2Qまでは激しい展開だったが、第3Qからは両チーム守備陣の活躍で、両チーム無得点という対照的な展開となった。

《関西学生アメリカンフットボールリーグDiv.1トーナメント》
 関学大 7 28 0 0=35
 神戸大 0 14 0 0=14
(王子スタジアム、11月8日15時キックオフ)


(写真:関学のフィジカルに苦戦するレイバンズ)

【矢野川源ヘッドコーチの話】
「オフェンスもディフェンスももっとやれたと思う。スカウティングをしっかりして、い い準備をして、試合に臨めたと思った。しかし、フロントとセンターライン、また、こっちのDBと向こうのレシーバーの部分で思ったより負けてしまった。実力を出しきれなかったというより、実力が足りなかった。スペシャルプレーはこの試合に用意したのではなく、学生やりたいとのことで、準備していた。前回の試合で使うところがなかったが、今回うまくいってよかった。リーグでも上位に負けたら終わりのようなものだったから、 トーナメントだからどうということはない。今までなら、関学相手だと負けるかもという空気が出ていたが、去年の試合の結果があって、どうやったら勝てるかという前向きな気持ちでみんな望むことができていたと思う」 と試合を振り返った。


(写真:記者会見に答える矢野川ヘッドコーチ)

【第2QでTDを決めた平井大成選手の話】
「このプレーはずっと練習していたもので、今日の試合でも絶対に決めたいと思っていた。練習の時も相方の選手とずっと連携の練習をしていて、チーム練習の時も時間を作ってもらってタイミングを合わせられるようにしていた。試合中は(他の選手との連携もあり、)自分の前の道が開いたので、一気に畳み掛けることができた」と、練習の成果が出たことを喜んだ。
一方、「今回のプレーのように、個人の力よりチームで決めることやトリックプレーに力を入れていたが1対1のタックルで負けることが多かったので、フィジカルでも勝てるようになる必要がある」と課題について答えた。

【杉野太郎主将の話】
今回の試合について、「完敗だった。マンパワーや技術が負けていた。近大戦のころから感じていた『ランを止める』という課題も爪が甘く、関学のタッチダウンを許してしまった。1対1で負けないように鍛えていくこと、関学に負けない技術を育てていくことが必要だ。」と振り返った。一方良かった点については、「ロングランで敵陣を破った森分、ロングランから直接タッチダウンに成功した平井らの『スペシャルプレー(トリックプレー)』はいい攻撃だった。関学戦では真っ向から挑んでも点を取れない。意表をつく攻撃でタッチダウンを奪えたのはとても良かった」と答えた。


(写真:ニュースネットの取材に答える杉野主将)

 今年は例年のような全日本選手権は行われず、甲子園ボウルは関西の王者と関東の王者の対戦となる。その試合の勝者がライスボウルに出場することになる。
 関西学生アメフトリーグ1部はトーナメントで行われていて、神戸大は今日敗れたことにより、今季残る試合は関大との3位決定戦だ。関大とは昨年秋のリーグ戦で18ー10で勝利しているが、実力は伯仲している。昨年と同じく「関西3位」の称号を得られるかは次の試合にかかっている。関大戦は、12月5日(土)、王子スタジアムで14時キックオフ。
 例年とは異なり試合数が少ない秋季リーグだが、レイバンズは最後まで戦い抜く。

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