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- 阪神・淡路大震災復興祭「灘チャレンジ」 オンラインで開催
コロナ禍で延期になっていた「灘チャレンジ」(主催=同実行委員会)が、1月17日、YouTubeライブで生配信された。今年は新しい形として、阪神・淡路大震災や防災に関する情報をまとめた特設サイトと、豪華景品が当たるリアルタイム企画「灘チャde抽選会」の2本立てで開催された。<前田万亜矢>
(画像:リアルタイム企画「灘チャde抽選会」を開催中の実行委員。2021年1月17日のスクリーンショットから。)
「灘チャレンジ」とは、毎年6月下旬から7月上旬に神戸市灘区の都賀川公園周辺で開かれる、地域の住民と学生の手で開催する夏祭り。阪神・淡路大震災の復興祭として1995年に始まった。近年は、震災のことを学生と市民が振り返り、地域の絆を考える大切な場として続けられてきた。今年は、コロナウイルス感染症拡大の影響でいったんは9月に延期。震災や防災に関する情報をまとめた特設サイトと、1月17日のリアルタイム企画「灘チャde抽選会」の2本立てで開催することになった。
12月25日に公開された特設サイトは、「防災特集」、「灘区紹介」、「例年の灘チャレンジ紹介」と3つの特集で構成。
「防災特集」では、まず震災に焦点を当て、データから見る被害の概要、また震災後の取り組みとして、兵庫県内にある防災センターを紹介。「災害学習×デート」として実行委員会がデートプランを考える企画もあった。
水害についての知識や、備える準備、神戸の過去の被害についても特集。また、災害時取るべき行動、非常食に関する知識、災害用伝言ダイヤル171についても紹介した。
「灘区紹介」では、区の歴史や、水道筋商店街を紹介。「例年の灘チャレンジ紹介」では、多くの写真を掲載し、いつものの灘チャレンジをイメージできるものとなっている。
1月17日16時から開始されたリアルタイム企画「灘チャde抽選会」では、例年の灘チャレンジの紹介、特設サイトに掲載している記事からの○×クイズ、事前に応募を募り、豪華景品が当たる抽選会が行われた。景品は、神戸牛(すき焼き用)、ハーゲンダッツギフト券など合計12人にプレゼントされた。応募総数は約50人だった。
リアルタイムでコメントできるチャット欄では、参加者がクイズに回答したり、抽選会中に「当たりました!」、「おめでとう!」とコメントするなど、盛り上がっていた。このリアルタイム企画にも約50人が参加した。
(画像:オンライン灘チャレンジ特設サイトトップページのスクリーンショット。)
副委員長の黒田柊真さん(工3年)は、「無事に開催できてほっとしています。例年とは形態が大きく異なる『灘チャレンジ』となりましたが、学生が主体となり、地域の方々に支えられながら創り上げたお祭りという点では例年のような『灘チャ』を受け継ぐことができたのではないでしょうか」と話した。新入生やOB・OGや地元の方からのアイデアやアドバイスで乗り切れたというのは、副委員長の堀田ちひろさん(済2年)。「震災の復興祭として始まりましたが、現役の実行委員はみんな震災を経験していない世代です。そんな世代は『震災を知ろう』『未来につなげよう』という姿勢が大事だと思う」と語る。
委員長の松尾一篤さん(海3年)は、コロナ禍のオンラインならではの難しさ、課題があったという。「ネットで繋がるだけの関係では、メンバーの本意を読みづらく、なかにはオンライン開催に意義を感じず、(実行委から)抜けていくという選択肢をとったメンバーもいました」と振り返った。
一方で、「震災を通して他者と繋がり、新たな関心をもって、まるで樹が枝分かれしながら大きくなっていくように繋がりが拡がっていくのが『灘チャ』。次の灘チャレンジにもぜひお越しください」と呼びかけている。
オンラインのリアルタイム企画は終了したが、企画展示サイト(https://nadachallenge.wixsite.com/online-ncha)は今後も閲覧可能となっている。
【訂正】「災害用伝言ダイヤル117」とあったのは、「災害用伝言ダイヤル171」の誤りでした。また、「水道橋商店街」とあったのは「水道筋商店街」の誤りでした。訂正します。(2021年1月31日20時35分 編集部)
了
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