神戸大の学務部学生支援課は新歓活動の対面化について、3月16日の連絡で四団連に対し、場所と時間を区切って一部認める方針について具体的な条件整備を提案していていたが、これは「各課外活動団体の意見をお伺いしたいと案内した内容だった」としたうえで、申請を出せば対面での新歓が認められるという段階ではないことを、3月18日、改めて連絡メールで説明した。一方で、新歓活動の対面化について「こちらとしたら少しでもと思っています」と、今後も対面化への模索を続けることを表明している。
学生支援課の課外活動担当は3月16日、学内の一部施設で、人数・日時(一枠3時間以内)・企画内容を記した企画書の提出の精査などの状況を整備した上で、新入生や新入部員の対面での勧誘を可能とできないか四団連に提案していた。新歓の期間をいつまでにするかや、時間帯、ルールなどの手引き作成などについては各団連と調整すると、具体的に打診していた。
3月18日の連絡では、16日の連絡は「各課外活動団体の意見をお伺いしたいと案内した内容だった」としたうえで、「当該様式(企画書)を提出し、(審査が通れば)新歓活動を認められると判断された団体があれば、誤解を与え申し訳ございませんでした」とし、すぐに対面での新歓を認める正式決定ではないことを伝えてきた。
重ねて、仮入部や仮入会と称した実質的な新歓・体験入部は認められていないという現状も伝えている。
追加説明の背景には、16日以降、同課に課外活動団体からの問い合わせが多く寄せられている事態がある。具体的には、
▽学内施設は4月の予定がほぼ埋まっているがどうするか。
▽何月頃まで対面での新歓活動が認められるのか。
▽文化系団体は体育関連施設で新歓可能なのか。
▽学外でも対面新歓は可能なのか。
▽活動人数の上限はどう定めればよいのか。
などさまざまだという。
ニュースネットの取材に対し同課の担当者は、「3月はもう(スケジュール的に)どうにもならないですし、4月もどうなるかわからないですけど、皆さんから寄せられた意見をもとに考えていけたらと思います」と話し、新歓を対面ですることについては、「対面授業が始まって、また感染者が出たりしたらどうなるかわからないですけど、こちらとしたら少しでもと思っています」と語った。
同課は18日の連絡の中で、17日現在の学生担当理事の意向は「感染者が下げ止まり、変異株等によるリバウンドが心配のため、すぐに課外活動制限を解除できない」という指針は変っていないとし、その指針が変更されれば「場所や人数等の諸々を考慮した上で大学全体として新歓活動をどのように承認をえていくか(学生担当理事に)諮らせていただきます」と、今後も対面化への模索を続けることを表明している。
(画像下:学務部学生支援課のある鶴甲第1キャンパス。 資料写真)
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ニュースネットにも、「(16日の記事について)非公認団体が対象外であるような話の進め方はおかしい」、「(対面で新歓については、18日に)一旦停止となったが報じないのか」などの声が届いている。
ニュースネット編集部は、3月16日の学生支援課課外活動担当のメールは「提案」という内容だが、
▽場所などについてかなり具体的な内容だったこと。
▽調整を各団連に依頼するものだったこと。
▽団連によっては調整や意見集約に動き出したこと。
▽「所属する団体へ周知の徹底をお願いいたします」と冒頭にあるため、内容は早晩、学内に広がる可能性が高いこと。
▽四団連だけでルールを決めても、場所の割り振りなどでは多くの非公認団体との調整も必要なこと。
などから、この内容の概略を報じ、「対面での新歓活動を一部認めると提案した」、「まだ調整が必要とみられる」と記事で伝えた。
さらに、18日の内容については、担当部局に追加取材の上、続報を伝えることにした。
新歓活動を含め、課外活動の対面化を広げること、とりわけ新歓の対面化は学生側にとって悲願だ。
2020年度の新入部員勧誘活動はオンラインのみで、新歓担当者としては筆舌に尽くしがたい苦労をしてきた。
一方で、2020年7月から課外活動が部分的に解禁されて来たが、その背後には応援団や体育会を中心とした、大学側との粘り強い話し合いや交渉があった。
今回の新歓の対面解禁の議論で大切なことは、
1)新型コロナウイルスへの感染対策、安全が最優先。
2)その中で、課外活動ができる限り充実すること。
3)そのためには、学生支援課と公認・非公認の学生団体とが幅広く意見交換しルール作りをすること。
があげられる。
文化系・スポーツ系、公認・非公認を含め、多くの活動内容、活動場面をカバーしながら、ルール作りをしていくことが、大学側・学生側双方に求められる。
了
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