4月1日付で就任した藤澤正人・第15代学長が、同日午前、大学公式サイトにメッセージを公開した。大学間競争が激しくなる中で、大学間の連携も視野に入れ、投資家、産業界、自治体などとの連携強化や、研究教育、経営の創造的改革に取り組んで、国際的な研究教育の拠点を形作りたいと意欲を述べている。
4月1日付で掲載されたメッセージ全文は次の通り。
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【挨拶】学長就任にあたって
このたび、神戸大学第15代学長に就任いたしました藤澤正人です。
神戸大学は、国際港湾都市・神戸において「学理と実際の調和」という理念を掲げ、「知」の創造と社会に貢献できる「人材」の養成に取り組み、各界で活躍する多くの卒業生を輩出して参りました。また、阪神・淡路大震災を経験した大学として、災害・ボランティア活動にも積極的に取り組んできています。
神戸大学は、10学部15研究科を有し、約16000人の学生が学ぶ研究総合大学であり、人文・人間科学系、社会科学系、自然科学系、生命・医学系が連携して共生し、卓越した研究教育環境が築かれています。その環境のなかで潜在的な卓越した研究教育資源を利活用し、知的活動や創造力によって真理を探求する基礎科学研究、あるいは、地域社会と共に創る応用科学研究を遂行しイノベーションを創出するとともに、卓越した教育により人材を育成して社会に貢献し、大学としての研究教育における使命を果たしていかねばなりません。
現代社会がデジタル化、知識集約型社会へと変化する一方で、世界においては、環境、貧困、人権、平和、健康、福祉など我々が取り組むべき様々な地球規模的課題に直面しています。大学としても社会への適応力と課題解決力の強化に取り組んでいかねばなりません。昨今の国立大学を取り巻く環境は刻々と変化しています。今後、大学間競争も激しくなるなかで、これらを踏まえ神戸大学として大学間の連携も視野に入れ、投資家、産業界、自治体などとより連携・共創し、研究教育、経営の創造的改革に取り組み、国内外から世界トップレベルの研究者を糾合し、その質の向上と機能強化を図り、国際的な卓越研究教育共創拠点を形成して参りたいと思います。
そして、世界に発信できる先端的な異分野共創型の卓越研究教育事業を推進し、価値創造とそれを応用・具現化していく『知』を創る、有能『人材』を創る、卓越『環境』を創る、の3創を実現して、社会に貢献し、神戸大学の威信を高めて参りたいと思います。
神戸大学は来る2022年に創立120周年を迎えます。今後、異分野共創と協働をスローガンとして教職員一丸となって力強く創造的変革に挑戦し、輝く未来社会で躍動する知の世界拠点としての神戸大学のブランディングに心血を注ぎ、新型コロナウイルス感染終息と共に変化してくる社会において地域の核となり、経済、文化、生命、環境、人間活動を活性化し、地方創生に貢献しながら、日本、世界にも情報発信し、グローバルに社会貢献できるよう全力を尽くしていく所存です。
引き続き、みなさまのご支援、ご協力をよろしくお願い致します。
2021年4月
神戸大学長 藤澤正人
(画像:藤澤正人新学長。大学公式サイトから)
(画像:藤澤正人新学長のメッセージが掲載された大学サイトのスクリーンショット)
了
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