６月７日に始まったばかりの「岩波文庫・新書救済セール」が、予想以上の人気で販売開始から３時間あまりでほぼ完売となった。神戸大生協のショップ事業部は急きょ「セール終了のお知らせ」をサイトやツイッターで告知するうれしい誤算となった。＜脇田結衣＞

　神戸大生協は、新型コロナウイルスによる入構規制などの影響で売れなかった１０００冊以上の岩波書店の文庫や新書を、１～４冊なら１冊２００円、５冊以上なら１冊１００円で販売すると告知。「裁断処分の運命から救ってください！」と呼びかけて、六甲台第２キャンパスのＬＡＮＳＢＯＸ２階を会場に、６月７日から２５日までの予定で“救済”セールを開始した。

　セール開始直後の１１時半ごろには平台にずらりと並んでいた新書や文庫は、次々に手に取られていき（写真上＝いずれも提供写真）、１３時すぎには残り少ない状態に（写真下）。
　なかには１０冊以上まとめて買う学生もいて、コロナの巣ごもりで知に飢えていた人々に引き取られていっった。
　１４時半ごろには２０冊程になり、「なくなり次第終了です」（関係者）という状態になった。

　１４時過ぎにはツイッターの生協関連アカウントで、「初日でほぼ完売となりました。２５日（金）まで開催する予定でありましたがこれほど好評とは想像しておりませんでした。 明日以降に来店を楽しみにされていました皆様におかれましては誠に申し訳ございません」と、うれしい誤算のおわび告知となった。（神戸大生協サイトの終了告知＝https://www.kucoop.jp/news_2/news_detail_2324.html ）

　神戸大生協サイトには、「完売御礼」の画像もアップされ、「窮地に陥っていた本たちが皆様の手で救済され、裁断されることなく新たな場所で本としての使命を全うできることになりました。 本当にありがとうございました」というメッセージが掲載された。（画像下）

（画像下：「岩波文庫・新書救済セール」の告知画像。）

了