12月18日、神戸大交響楽団(神大オケ)の団員たちの「本拠地」となっているKOBELCO大ホール(西宮市)で、神戸大交響楽団第71回定期演奏会が開催された。今回はプロの指揮者である小田野宏之さんも団員と一緒に公演した。演奏会は感染対策を徹底した上で行われた。〈宋允原〉
(写真:ゲネプロ時の様子)
神大オケの定期演奏会は、比較的安い入場料で毎年完成度の高い演奏を聴けるということで名を上げている。今回の演奏会を率いた指揮者はプロの指揮者である小田野宏之さんと、学生指揮者である中村有希さん(国人・4)の二人だった。藤沢市民交響楽団の常任指揮者である小田野さんは、近年神大オケの客演指揮者を務めている。
神大オケは、日本の数あるアマチュアオーケストラ・大学オーケストラの中でも100年を超える歴史を持つ指折りのオーケストラであり130人以上の団員で構成されている。第71回定期演奏会では、P.チャイコフスキーの交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」をメインに、幻想序曲「ロメオとジュリエット」、J.スヴェンセンの祝典ポロネーズ Op.12を演奏した。今回の演奏会を見に来た西宮市民は、「コロナによるストレスが解消された気分」とし、「(今回の演奏会は)コロナが収束して元の生活に戻ることを願う希望になったと思う」と話した。
神大オケ団長の和田昂己さん(理・4)は、今回の演奏会を「約2年ぶりのお客様に向けて演奏を行う機会だったので、かなりの緊張とプレッシャーがあった」としながらも、「いざ舞台に立ち、客席を見渡すと、お客様に自分達の表現したい音楽、そして思いを伝えたいという気持ちになり、本番終了後は楽しい気分になった」と振り返った。
また、「我慢の連続なこの世の中で、(音楽は)自由に自分を表現でき、幸せな時間を過ごすことができるようにするもの」とし、「(演奏をすると)自分の内に秘めた苦しみが少しずつ消えていき、喜びを増やすことができる」と音楽に対する思いを語った。
了
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