強豪私大相手に白星も5位 達成感と悔しさ残し次世代へ 関西六大学準硬式野球春季リーグ

関西六大学準硬式野球春季リーグの全日程が、4月30日に終了。2位以内のチームが全日本選手権の関西予選に駒を進めるところ、神戸大は関大や立命大相手に3勝6敗1分で5位だった。目標には及ばなかったが、昨年の秋季では勝てなかった私立大を相手に2勝するなど成長を見せた。引退する辻渉吾主将(済4・南陽)は、「後悔することも多くありますが、何とか最後に3勝することができ、やってきてよかったと達成感を味わえました」と振り返った。<本多真幸>

神戸大は、昨年の秋季リーグで1勝もできなかった私立大相手に勝利して2位以内に入ることを目標に、春季リーグに臨んだ。作戦として、前半は守備で粘って接戦に持ち込み、後半から走塁でかき回す野球を掲げた。しかし、第1節の関学戦や第2節の同大戦は、序盤から相手に複数得点を許すなど思い通りにならない試合が続き3連敗。神戸大の辻主将は、「リーグの初戦からきっちり戦える準備が足りていなかった」と振り返る。


(写真:神戸大エースの今岡龍吾投手)

それでも第3節の関大戦は、第1試合を0―0で引き分けたが、第2試合ではエースの今岡龍吾(営4・膳所)が失点を前半の3点に止めて、後半5回以降に8得点。作戦通りの試合で初勝利を収めた。続く第4節の立命大戦の第1試合も、相手打線を2回ウラの1点で抑えつつ、最終回に逆転して勝利した。

しかし、第2試合は1-10で完敗、第5節の阪大戦は1勝1敗で勝ち切れず、春季リーグの最終結果は3勝6敗1分の5位。強豪私立大を上回ることはできなかった。辻主将は、「前半5回を最少失点で抑えられた試合は勝利もしくは接戦である一方、前半にミスが続く試合は大差での負けと、うまく進められた試合とそうでない試合の差が激しかった」と分析したうえで、「3勝挙げることができた要因は、控え選手含め全員が自分の役割を果たすことができたからだと感じています。全員で戦い抜くことができたリーグ戦でした。」と話す。

4年生は春季リーグ終了をもって引退する。以下は、今岡投手と辻主将のコメント。

今岡投手 「勝利の瞬間のマウンドに立てたのは、最高の思い出」

聞きて)この春季リーグはどのようなリーグ戦でしたか?
今岡)結果としては5位だが、大差で負けることがあまりなく、大学野球を締め括る最後のリーグとして申し分ない試合をすることができた。個人的には同志社戦の逆転負けを始めエースとして満足のいく結果とはいかなかったが、集大成として自分の全力を出し切れたことや、勝利の瞬間にマウンドに立つことが出来たことが忘れられない最高の思い出となりました。

聞きて)準硬式野球部での4年間はどのような時間でしたか?
今岡)長いようで一瞬でした。途中コロナ禍で自由に練習できない期間があり、合宿にも行けなかったので、もっと先輩や後輩と一緒に過ごしたかったです。ただ、振り返ってみると辛いこともありましたが、楽しい思い出ばかりで充実した4年間を過ごすことができました。

聞きて)同期や後輩にどのようなメッセージを送りたいですか?
今岡)まず同期には4年間ありがとうと伝えたいです、特にマネージャーは、癖の強い僕たちをずっと支えてくれていて、そのおかげでこうして4年間やり切ることが出来たので、本当に感謝しています。後輩には、頼りない先輩だったと思うけど、付いてきてくれてありがとうと伝えたいです。可愛い後輩に恵まれ、いつも練習に行くのが楽しみでした。これから新チームが始動し、色々と大変だと思いますが、是非僕たちが成し遂げられなかったAクラス入りを目指してほしいと思います。

辻主将「後悔することも多いが、何とか最後に3勝でき達成感を味わった」

聞きて)準硬式野球部での4年間はどのような時間でしたか?
辻)4年間は毎日が充実していて振り返るとあっという間に過ぎていました。下級生のころは自分の能力の向上のために野球をしており、チームのことを考えることはそれほどなく、ただ楽しい日々を過ごしていました。しかし主将として活動した一年間は、どうすればいいのかと毎日悩み、辛いことの方が多い一年間でした。そのため、もう少しこうしておけばよかったのではないかなど後悔することも多くありますが、何とか最後に3勝することができ、やってきてよかったと達成感を味わえました。準硬式野球部で活動できたのは先輩や同級生、下級生に支えられただけでなく、OBの方々からの多大な支援など、周りの多くの方の協力があったためなので、これからも感謝の気持ちを忘れず、加えて今後は自身も部に対して最大限のサポートをしようと思っています。


(画像:1年間チームを率いた辻渉吾主将)

「このチームで主将ができてよかった 強い神戸大学を創り上げてほしい」

聞きて)同期や後輩にどのようなメッセージを送りたいですか?
辻)同級生の皆には、頼りない主将だった自分に最後まで付いてきてくれて、サポートしてくれて本当に感謝しています。最後の一年間の思い出が良いものばかりなのは皆のおかげなのでこのチームで主将ができて良かったです。後輩たちも自分達についてきてくれて本当に嬉しかったです。自分たちは結果が5位で終わってしまい、Aクラス入りができなかったので、ぜひ新チームではAクラス入りを果たし、強い神戸大学を創り上げてほしいです。応援しています。

《2022年関西六大学準硬式野球春季リーグ結果》
勝 負 分 勝点 勝率   差
関学大 9 2 0 4 .818
同大  8 3 0 3 .727 1.0
立命大 5 4 1 1 .556 2.0
関大  3 5 2 1 .375 1.5
神戸大 3 6 1 0 .333 0.5
阪大  1 9 0 0 .100 2.5

●神戸大の結果=3勝6敗1分
1節 3月17日(木)●0-8  vs関学大 わかさスタジアム京都。
3月18日(金)荒天中止  vs関学大 わかさスタジアム京都。
4月22日(金)●3ー8  vs関学大 伏見桃山城運動公園野球場。
2節 3月24日(木)●1-8  vs同大  わかさスタジアム京都。
3月25日(金)●5-7  vs同大  わかさスタジアム京都。
3節 3月31日(木)△0-0  vs関西大 わかさスタジアム京都。
4月 1日(金)〇10-3 vs関西大 わかさスタジアム京都。
4節 4月 7日(木)〇2-1  vs立命大 大阪シティ信用金庫スタジアム。
4月 8日(金)●1-10 vs立命大 大阪シティ信用金庫スタジアム。
5節 4月14日(木)●2-6  vs阪大  わかさスタジアム京都。
4月15日(金)●5ー1  vs阪大  わかさスタジアム京都。

【追記】
今岡投手のインタビューを追加しました。(2022年5月5日10時30分 編集部)

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