3年ぶり対面での六甲祭 秋晴れのなか始まる

 11月12日、神戸大六甲台第1キャンパスで第43回六甲祭が始まった。対面での開催は3年ぶり。課外活動団体による模擬店や学舎内出展、ステージ発表のほか、元宝塚トップスター紫吹淳さんの講演や、巨大迷路などの企画を楽しんだ。13日には吉本興業所属の芸人によるお笑いライブなどが行われる。<笠本菜々美、尾畑陽貴、奥田百合子、佐藤ちひろ、塚本光>


(写真:入場列に並ぶ学生。2022年11月12日9時半ごろ、正門前で)

 第43回六甲祭が、11月12日、六甲台第1キャンパスで始まった。対面で開催されるのは3年ぶり。はじめて自分の大学の学園祭を経験した学生も多く、「大学に入ってはじめての学園祭が経験できてよかった」と話す学生も見られた。

 今年度は、感染症対策のため、模擬店での食品販売や学内での食事が禁止された。また、来場対象者は神戸大学生・教職員とその家族、関西圏在住の中高生に限定された。スタッフとして参加した学生の中には、「観客には内輪の人が多い印象だった。ご飯を食べる場所がなく、空腹を我慢しなければならなかったことが辛かった」とこぼす人もいた。

課外活動団体が模擬店や学舎内出展を企画
 学舎内出展は、本館や第2学舎の教室で行われ、約30団体がさまざまな企画を実施した。医学部美術部の出展をした岡本大治さん(医・3)は「自分にとって初めての六甲祭だったので、どうなるか始まるまで不安だった。だんだん人が来てくれているので、嬉しい」と話した。


(写真:クイズ大会を行うクイズ研究会。2022年11月12日13時ごろ、六甲台本館で)

 他にも、六甲祭実行委員会主催で、巨大迷路のほか、アニメキャラクターなどの好きな衣装を着て会場内を回る「WANTED」などの企画も行われた。「WANTED」で魔法使いの格好をした大道航汰さん(文・1)は「来場者が声をかけてくれるとめちゃくちゃ嬉しい」と企画を楽しんでいる様子だった。


(写真:学生が学舎内出展のポーカーを楽しむ。2022年11月12日10時半ごろ、六甲台第1キャンパス第2学舎で)

 また、31団体が模擬店を出店。テニスサークルBalBlancの泉遥翔さん(工・1)は、「思ったより人が集まって、収益もあってよかった。かなり疲れたけど、明日も同じ感じで頑張る」と達成感を見せた。書道部所属の伊藤旭人さん(医・修士1)は、「書道部はステージでパフォーマンスもしつつ出店もしている。食品の提供ができなかったせいか、始めはお客さんが少なかったように感じた」、同じく書道部の犬塚千嘉さん(農・3)は、「(感染症対策のため)食べ物を出せなかったことが残念だが、作品が販売できたことは嬉しい」とコメントした。


(写真:腕相撲企画に挑戦する学生。2022年11月12日午後、六甲台グラウンドで)

 坂本大樹さん(法・3)は、「『モロッコ』というお店の紅茶が美味しかった。アーチェリーはもう少しの所で景品獲得ならならず、残念だった。アルペジオの輪投げはかなり難しかった」とさまざまな模擬店を味わった様子だった。
 法律相談部でドリンク販売を行った学生らは、「意外とお客さんが来た。知り合いが来てくれて嬉しかった。今まででいちばん自分が大学生であることを感じた」「大幅な予定変更を経たが、今日までやってこれてよかった」「模擬店はいいですね。『いらっしゃいませ』と呼び込みをしてもお客さんが来てくれないことがあるが、それでも楽しい」と充実した様子を見せた。

宝塚トップスター紫吹淳さんによる講演会

 六甲台講堂では、元宝塚トップスター紫吹淳さんによる講演会「宝塚スター、花と月を歩む」が行われた。紫吹さんは、六甲祭実行委員会の学生と対談形式で、宝塚歌劇団時代、女優時代のエピソードのほか、普段の生活で心がけていることなどを語った。背が高くバレリーナには不向きだったことから、バレエの先生に勧められ、何の知識もないまま宝塚を受験したら偶然受かってしまったという入団の経緯や、初舞台で先輩に小道具を渡し忘れたという失敗談、月組トップスターになったときの責任の重さなど、宝塚歌劇団所属時代のエピソードを話した。


(写真:気さくに話す紫吹淳さん。2022年11月12日14時半ごろ、六甲台講堂で)

 観客からの質問コーナーでは、神戸大生の印象を問われ「実行委員会の数人と何度も打ち合わせをしたが、とてもまじめな学生だと思う」と答えた。また、緊張している様子で司会を務めた学生にガッツポーズを送るなど、学生に寄り添った姿勢で観客を和ませた。学生の保護者として来場した観客のひとりは、「紫吹さんを初めて近くで見たが、スタイルが良くとてもきれいだった。とても気さくな方で、話が面白かった」とコメントした。

個性豊かなステージ企画

 ステージ企画では、六甲祭実行委員会主催の「Rock on Fes.」や放送委員会の「King of Stage」、応援団総部の「園遊会ステージ」のほか、軽音やアカペラをはじめ、ダブルダッチ(2本の縄を使ってとぶ縄跳びパフォーマンス)、ジャグリング、書道などさまざまな団体が路上でパフォーマンスを披露した。


(写真:ダブルダッチパフォーマンスを披露するDutch Days。六甲台講堂横で)

 自身もアコースティックサークルArpeggioのステージに出演したという樋口さん(工・3)は、「展示とか他の軽音サークルを回った。友達が出ていたMMCがとても良かった。明日も雨が降らなかったら聴きたい」とパフォーマンスを楽しんでいる様子。


(写真:路上ライブをするArpeggio。六甲台グラウンドで)

 また、合気道部に所属する学生の保護者は、「『King of Stage』の合気道パフォーマンスを見に来た。小柄で力のない子でも相手を倒すことができる合気道の良さが分かった。下級生から先輩、主将の演舞になるにつれ、だんだんと迫力が出てきた」と話した。


(写真:King of Stageには多くの観客が集まった。六甲台グラウンドで)

 「Rock on Fes.」でパフォーマンスを披露したよさこいチーム湊の大西星輝さんは、「新歓で綺麗な演舞をしているのを見て、ほんまの青春ができるなと思って(よさこいチーム湊に)入った。本当に貴重な経験ができている。今日は40人くらいでパフォーマンスをしたが、とてもよかった」、同じくよさこいチーム湊の大西匠彌さんは「やっと学祭が開催されて、あまりお祭りごとに出られてなかったので、よかった。楽しかった」と充実感を示した。
 高校の陸上部の練習が終わった後に来たという畝傍高校2年生は「神戸大を志望しているので来た。ほとんど回ったけど、Ghanna Ghannaのステージが凄かった」と話した。
 「King of Stage」では、合気道やダンスパフォーマンスのほか、ビンゴ大会も行われた。友景勇人さん(高校1年生)は「放送部のトークセンスが良く、面白かった」とコメントした。学生の保護者として訪れた夫婦は「楽しませてもらったという気持ちだ。準備にものすごく手間がかかったんだろうな、と思った。よさこいパフォーマンスでは衣装が綺麗で、模擬店ではモルックが楽しかった」と話した。


(写真::étoileによるダンスパフォーマンス。六甲台グラウンドで)

 六甲祭実行委員会の物品隊長を務めた森凱世さん(農・3)は、「忙しくて大変だったけど皆よく頑張ってくれた。3回生が(対面開催の)経験のない中、ここまでできたことがすごいと思う」と話した。

 13日には、12日に引き続き模擬店、学舎内出展、ステージ企画などのほか、吉本興業所属の芸人によるお笑いライブが行われる。

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3年ぶり対面の六甲祭 11月12日(土)、13日(日)六甲台第1キャンパスで=
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