神戸大准教授2人が懲戒処分 指導拒否や不適切発言で

 3月3日、神戸大は、准教授2人を懲戒処分にしたと発表した。学生への指導拒否などで50代の男性准教授が停職4カ月、また学生に「おまえみたいな成績の悪いやつが研究を楽しいと思えるわけがない」などと不適切な発言をしたとされる60代の男性准教授がけん責の懲戒処分となった。<笠本菜々美>

(画像:神戸大サイトのスクリーンショット)

 3月3日、神戸大は、准教授2人を懲戒処分にしたと発表。学生への指導拒否などで50代の男性准教授が停職4カ月、また、学生に「おまえみたいな成績の悪いやつが研究を楽しいと思えるわけがない」などと不適切な発言をしたとされる60代の男性准教授がけん責の懲戒処分となった。

 「けん責」には、不正や過失などを厳しくとがめるという意味がある。停職や減給に比べ、懲戒処分としては軽い処分にあたる。

【教員の懲戒処分について|神戸大サイト】

https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2023_03_03_01.html

 神戸新聞や読売新聞によると、50代の男性准教授は2021年から2022年にかけ、研究者を志す学生に「私の能力では博士課程修了までの指導はできない」指導を拒否するような言動を繰り返した。学生は研究分野と指導教員を変えざるを得なくなり、大学院に進んだが、今月退学するという。さらにこの准教授は自分の指導する学生に他の学生の成績を見せるという守秘義務に違反する行為をしていたという。准教授は事実関係を認めている。

 一方、60代男性准教授は21年5月ごろ、指導する学生に「おまえみたいな成績の悪いやつが研究を楽しいと思えるわけがない」などと発言。学生は適応障害を発症した。別の学生にも20年11月~21年7月ごろ、反論や意見を認めず「言われるまま、言うとおりにやったらいい」などと精神的に追い込み、学生は抑うつ状態になった。准教授は「私はそういうことはしていない」と話しているという。

 いずれも学生が大学に相談して発覚した。神戸大は公式サイトで、「ハラスメントを受けたと感じたら、その行為が不快であること、 すぐに止めてもらいたいことを、相手に直接、はっきりと伝えてください。被害を受けた日時、場所、状況、目撃者について書き留めておいてください。ハラスメントにあたるか否かは、他の人の意図ではなく、あなた自身がどう感じたかが大切です」と呼び掛けている。

【ハラスメントの防止に向けて|神戸大サイト】

https://www.kobe-u.ac.jp/info/project/harassment/index.html

参考記事

▽学生への研究指導を拒否、神戸大が准教授を懲戒処分 被害学生は影響で自主退学に

/神戸新聞NEXT(3月3日 17時38分)

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202303/0016103983.shtml

▽神戸大准教授、複数の学生に「お前みたいな成績悪いやつが」…別の准教授は職務放棄発言

/読売新聞オンライン(3月4日 12時15分)

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230304-OYT1T50091/

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