ITを使って役立つツールを 学生団体A4が神戸大生のためのアプリを運営

 学生団体A4が、5月1日に神戸大の非公認団体として大学に承認された。A4は、2024年2月にリリースした「SHINDAI HUB」というアプリを運営している。団体の創設者である、システム情報学研究科2年の水崎祥太さんは「ITを使って神戸大生のために役立つツールを作りたい」と話す。<奥田百合子、佐藤ちひろ>

(写真:A4代表の水崎さん。2024年5月30日16時5分撮影)

 学生団体A4が、2024年2月に「SHINDAI HUB」というアプリをリリースした。「HUB」には、「情報貿易の港になりたい」という意味が込められているという。A4は、2024年1月にシステム情報学研究科の学生が立ち上げた学生団体。学生が持つIT技術を生かし、授業や学内マップなどの情報を提供することを通じて神戸大生の生活を良くしたいという思いで活動を始めたという。5月1日には、神戸大の非公認団体として承認された。新入生を含め、現在は26人で活動している。

【SHINDAI HUB│学生団体A4】=

https://kobe-uni-hub.vercel.app

 SHINDAI HUBが提供するサービスの一つである「賃貸」では、神戸大キャンパス近くの物件に関する口コミを掲載している。団体の創設者である、システム情報学研究科2年の水崎祥太さんは、「後期試験で合格した後、下宿先を決める期間が一日しかなかった」という自身の経験からきっかけを得たと話す。また、「学内マップ」ではキャンパス内の建物や教室の詳細な配置なども検索できる上に、位置情報を使って、自分の現在地をマップ上で把握できるようになっている。水崎さんは、授業前に授業が行われる教室をなかなか見つけられず、焦ったことがあるという。このような経験から、「ITを使って神戸大生のために役立つツールを作りたい」と考えたと話す。

(画像:SHINDAI HUBのスクリーンショット)

 また、団体を設立したもう一つの理由として、「ITの実務を学べる場所を作りたい」という思いがあったと話す。水崎さん自身の就活経験や同級生の就活の様子から、大学で学ぶ学問と実務との乖離を感じ、「実務(技術)がないために、ITエンジニアなどの職に就けない」といった状況から抜け出せる場所作りをしたいと考えたという。A4では、実践的なプログラミングを学べる環境作りを行っていると話した。

 A4は「授業」、「賃貸」、「学内マップ」をSHINDAI HUBに掲載している。現在は「ご飯」と題し、神戸大周辺の飲食店の一覧を掲載するページを作成中で、今後は、神戸市との共同プロジェクトを行うことも考えているという。

 一方で、2024年3月には、SHINDAI HUBの「授業」に掲載されていた約130件の口コミのうち52件が、学生団体KooBeeが運営するサイトWeeBee上の口コミと内容が一致していることが発覚した。原因としては、A4が口コミを集めた際に、回答者がWeeBeeに掲載されている内容をそのままコピーして書き込んだことが想定されるというが、IPアドレスが分からず、証明することができなかったという。現在では回答者のIPアドレスが特定できるようにするなど、同様のことが起こらないように対策をしているとした。

 SHINDAI HUBは、「学内マップ」は登録不要、「授業」や「賃貸」はメールアドレスを登録することで利用することができる。

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