六甲祭が、１１月９日１０時に六甲台第１キャンパスで開始した。路上ライブや学舎内出展、グラウンドエリアでは１００以上の模擬店が出店するなど様々な企画が実施された。六甲台講堂では月亭方正さんの講演落語会も行われた。秋晴れのもと、約８０００人が来場した。＜ニュースネット取材班＞

（写真：正門前の大階段には階段アートが施された。2024年11月9日10時2分撮影）

　神戸大の秋の学園祭である六甲祭が、１１月９日の１０時に神戸大六甲台第１キャンパスで開始した。秋晴れとなり、温かい日差しが降り注ぐ中、約８０００人が来場した。

　六甲祭開始直前には、すでに多くの来場者が受付前で列を作っていた。六１キャンパス正門前の大階段には、階段アートが施された。

▽模擬店

　グラウンドエリアでは、神戸大のサークル・部活などが１００以上の模擬店を出店した。テニスサークルＫＵＣは、小籠包を３００円で販売していた。

（写真：ＫＵＣのメンバーたち。2024年11月9日11時7分撮影）

　法学部のフットサルサークルで、半年前にサークルになったというイリーガは、餃子を販売した。メンバーの藤田さん（法・２）は「（１１時４０分時点で）９０個売れました。僕たちのおすすめはネギ塩とヤンニョム。大学生や親子で来てくださる方が多い」と話した。

　グラウンドエリアの休憩所で、橋本さんと森さんは「いとこの息子さんが神戸大の学生。初めて神戸大に来ました。焼きそばの面が太くて食べ応えがありました」と話し、「（神戸大の）階段がきつい。若い人は大丈夫やろけど、手すりにつかまらないあかん」と笑った。

　留学生支援サークルTrussは留学生直伝のタコスを販売。タコスの調理も担当した留学生は、初めての日本の学園祭に「めっちゃ良いと思う」と楽しむ様子を見せた。

　また、射撃部は今年度が初出展。受付を担当していた学生は「いつもは大会が被っていて出展できなかったが、今年は大会の日程が違っていたので参加できた。射的をしていて、小さい子が意外と高得点を取ったりする」と話した。

▽学舎内出展

　２０以上の団体がさまざまな企画を実施した。第１学舎２２３号室では、六甲祭実行委員会がおたまにボール乗せて障害物を乗り越えながらゴールを目指すUber Uryを出展。挑戦した家族連れの母親は「少し難しかったが子供たちが楽しそうにしていて、自分もやりたくなった。またやりたいと思った」と笑顔を見せた。

（写真：Uber Uryに挑戦する子供。2024年11月9日10時57分撮影）

　手話サークルぺんぺん草は、第１学舎３１３号室で手話の体験ができる企画を実施。出展責任者の玉井志歩さん（国人・３）は、「幅広い世代の方が来てくれている。来てくれた人に手話がどんなものか知って欲しい」と企画への思いを語り、さらに「人前で手話を披露するという、部員のトレーニングにもなる」と話した。

　体験に参加した他大学の大学院生は「普段自分はボランティアサークルに所属していて、手話に関心があり、どんな活動をしているのか気になったので来た。部員の方たちが楽しく教えてくれて、分かりやすかった」と話した。

　美術部淩美会は第１学舎２３０号室で作品展示会を開き、部員が描いた作品を数多く展示した。部員の佐田桜良さん（文・３）は「オーロラを見てみたいと思って、自分で書いてみようと思った。光の表現を様々な色の絵の具で描いた」と語った。

（写真：佐田桜良さんの作品。2024年11月9日11時16分撮影）

▽ステージ企画

　グラウンドエリアのメインステージで開催された「Rokko Rock on fes. 2024」は、学内団体によるバンド演奏を中心に展開された。観客らは、パフォーマンスする学生らに盛大な拍手・歓声を送った。２日目は１日目と同様にバンド演奏も行われる他、ダンスパフォーマンスやお笑いライブも予定されている。

（写真:コピーダンスサークルEtoileによるダンスパフォーマンス 2024年11月9日16時01分撮影）

　１６時からは、KING OF STAGEで放送委員会主催のビンゴ大会が実施され、多くの来場者が集まった。一番に当選した男性は、８０００円分のギフトカタログを受け取り、インタビューに対して「寒くなってきたので布団などがほしい」と答えた。

　放送委員会主催のビンゴ大会は２日目にも行われ、KING OF STAGEの１５時から始まる予定だ。

（写真：一番に当選し、壇上に上がった男性。2024年11月9日16時17分撮影）

　第１学舎前では「園遊会ステージ」が開催され、書道研究会はステージパフォーマンスを披露した。観客に見守られながら、星野源の「アイデア」、さらに「僕のヒーローアカデミア」の主題歌にもなったざらめの「六等星」にのせて作品を完成させた。

 （写真：書道研究会による作品 2024年11月9日13時03分撮影）

　またステージの他にも屋外出展として、軽音楽サークルによるライブや、ダブルダッチサークルによるパフォーマンスなどがキャンパス内各地で行われた。

　神戸大アカペラサークルGhannaGhannaは、グラウンド北西にてアカペラＬＩＶＥを実施。同団体ＯＧの久保さん（国人卒）、小野さん（経営卒）は、「このライブのためにグループを組んだ。社会人１年目から大学３回生の３世代（で組んだ）。久々に歌ってみて緊張したけど、立ち止まって聞いてくれる人がいるとうれしい。学生に戻れた感じがした」と話した。

▽月亭方正さんの講演落語会

　１３時から１時間、月亭方正さんによる講演落語会が六甲台講堂で行われた。

　前半は、３６年出演しているテレビ番組「ガキの使いやあらへんで！」の出演者に対する思いや、「自分に嘘をつかない」「一生懸命やる」ことの大切さを語った。会場内の子どもの声を拾い、笑いを誘う場面もあった。休憩中は、グッズの抽選会が行われた。

　後半はみょうがをテーマにした落語を披露した。来場者からは、「前半も良かったけど、落語になった途端、方正さんの目が輝き出して生き生きとしていた」という感想があった。

　

　あす１０日（日）も１０時から六甲祭の２日目が実施される。

了