10月12日、神戸大学医学部医学科の学園祭「大倉山祭2025」が大倉山公園で開催された。ステージ企画のほか、V R体験や、実行委がメリケンパークで行ったドローンショーの上映などの新企画も行われた。実行委員会によると約4500人が来場した。<成瀬泉、川﨑成真>

(写真:にぎわう神戸大医学部の「大倉山祭」会場 2025年10月12日12時57分 中央区楠町7の大倉山公園で 画像の一部を加工しています)
今年の大倉山祭はくもり空の下での開幕となった。
ステージの幕開けを飾ったのは「男の娘選手権」。部活対抗でクイズや腕相撲を行い、その仕草を競った。
また、6つの部活の女子たちが『APT.』や『ジャンボリーミッキー!』などの曲に合わせたかっこかわいいダンスを披露し、大いに会場を沸かせた。
さらに、神戸大応援団総部応援団も登場。初の大倉山祭への出演は、迫力満点のパフォーマンスだった。

(写真:ステージ企画で踊る学生。2025年10月12日10時半ごろ)
午後からは雨が降ったり止んだりの空模様だったが、午前にも増して多くの観客が訪れていた。
「吉本お笑いライブ」では、オーサカクレオパトラやアインシュタインらの人気芸人たちが舞台に上がり、会場の爆笑をさらっていた。
13時からはダンス部によるパフォーマンスが行われた。かっこよさを意識したダンスや、優雅な振り付けのダンスなど、多彩なパフォーマンスに歓声が上がる場面も。
軽音部とクラシック愛好会による音楽ステージでは、Mrs. GREEN APPLEの楽曲やYouTube上で1億回以上再生された有名曲などが演奏され、魅力的な演奏に会場は盛り上がりを見せた。

(写真:音楽ステージで盛り上がる観客ら。2025年10月12日17時半ごろ)
大倉山公園の噴水の周囲では、医学科の学生らが模擬店を出店。ホットドッグや水餃子などの飲食物の模擬店のほか、ゴーグルを着用して楠キャンパスをジェットコースターで駆け抜ける、V Rを楽しめるコーナーなど、型にはまらない試みもあった。
医学部卓球部は「揚げ紅葉」を販売した。模擬店の担当者によると「去年の部旅行で広島に行ったときにみんなで揚げ紅葉を食べて、(大倉山祭の模擬店の)アイデアとして挙がった」という。

(写真:模擬店の様子。2025年10月12日11時28分)
模擬店の中でも特に異彩を放っていたのは、筋肉質の男性有志が出店した「バルク食堂」だ。プロテインドリンクやパンケーキを販売する模擬店だが、懸垂にチャレンジしてその回数に応じて値引きが受けられるといった風変わりなシステムを導入していたほか、パンケーキを購入した場合には模擬店スタッフと一緒に「筋肉ダンス」を踊れるサービスも展開し、会場を訪れた人々の注目をたびたび集めた。スタッフは「みんなにタンパク質と勇気を届けたいという思いでやっている。売上とかどうでもいいです」と冗談交じりに話した。
バルク食堂は、大倉山祭の模擬店の頂点を決めるイベント「B1グランプリ」で、みごと1位に輝いた。

(写真:「バルク食堂」で接客する筋肉質の学生ら 2025年10月12日10時59分)
大倉山祭の終盤にはビンゴ大会が行われた。カールアイロンや電気ケトルなどの景品が用意され、参加者は数字が発表されるたびに一喜一憂した。
最後には、10月7日に実行委員会がメリケンパークで行ったドローンショーの様子や医学部の部活動の紹介などの映像が上映され、大倉山祭は閉幕した。実行委員会によると、この1日で約4500人が来場したという。

(写真:同じタイミングでビンゴとなり、じゃんけんで景品を争う参加者。2025年10月12日18時12分)
大倉山祭にほぼ毎回訪れているという女性は「『男の娘選手権』が毎年の楽しみ」と笑顔で話し、「(ステージの背後の)壁が毎年変わるから、若い人が頑張っているなぁと思う」と続けた。会場の近くに住んでいるという別の女性は10月7日の(実行委企画の)ドローンショーを見に行けなかったため、その様子の上映を見るために訪れたという。「(医学部ラグビー部が販売していた)胡麻団子がおいしかった」と満足そうな様子だった。
大倉山祭実行委員長の小林晴さん(医3年)は「『楽しかった』という一言に尽きると思う」と今年の大倉山祭を総括した。また、「実行委員の子たちが一緒に運営をやってくれたし、チーフの人たちも自分の足りないことを補ってくれた。特にドローンショーは初めての試みだったが、(実行委員の)みんなは臆することなくやってくれた。本当に誰一人欠けてはいけない実行委員会だった」と他の実行委員への感謝を口にした。
▽関連記事=「大倉山祭は10月12日(日) ドローンショー上映企画も」(2025年10月7日)
了
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