レイバンズ、関西大に3-3で引き分け リーグ4位

 2025関西学生アメリカンフットボールリーグの第7節が11月9日、万博記念競技場で行われた。神戸大は関西大に3-3で引き分け、リーグ4位を確定させた。この試合は最終節で、4年生の引退試合だった。<久保田一輝、伊藤望>

2025年関西アメリカンフットボールリーグ(Div.1) 第7節
    1Q 2Q 3Q 4Q 合計
神戸大  3  0  0  0  3 
関西大  0  0  0  3  3 
(@万博記念競技場)

 王子スタジアムの近大戦で始まった今シーズンもいよいよ最終戦。冷たい雨が降りしきる中、関西大に挑んだ。

 先制したのはレイバンズだった。1Q、グラウンドコンディションが悪い中、樋口天馬#33が45ヤードのフィールドゴールを決めた(3-0)。

(写真:1Q 樋口天馬#33のフィールドゴール 2025年11月9日万博記念競技場で 久保田一輝撮影)

(写真:45ヤードのフィールドゴールを決め、ガッツポーズを見せる樋口天馬#33)

 関西大は雨の影響でパスがつながらず、思うようにゲインを重ねることができない展開が続いた。ランを試みるも、レイバンズのディフェンスが固く、こじ開けることができなかった。

(写真:内川篤#8のタックル 久保田一輝撮影)

 レイバンズは、2Qに再びフィールドゴールのチャンスを得たが、ここは右に外れ、追加点をあげることはできなかった(3-0)。

 3Q、ようやく関西大にも先制のチャンスが訪れた。フィールドゴール圏内まで攻め込むと、4thダウンからフィールドゴールを選択。しかし、雨の影響かわずかに右に外れ、ノーゴールとなった。

(写真:3Q 関西大のフィールドゴールはわずかに右に外れた 伊藤望撮影)

 3Q終了時点で3-0と、レイバンズのディフェンス陣の活躍が目立っていた。オフェンス陣が追加点をあげることができない間も、粘り強く守り続けた。

 4Qに入ると、関西大のパスがつながり始めた。タッチダウンを許すと逆転されるという状況で、エンドゾーン近くの攻防が繰り返された。レイバンズのディフェンス陣の集まりが速く、タッチダウンは許さなかったが、フィールドゴールを決められ、同点に追いつかれた(3-3)。

 その後も関西大に攻め込まれる展開が続いたが、残り約2分で佐々木翔太#3がインターセプト。終盤で大きな攻守交代となった。

(写真:佐々木翔太#3のインターセプト 久保田一輝撮影)

 インターセプトで得た攻撃権。だが、得点につなげることはできず、陣地を挽回して関西大の攻撃をしのぐ展開になった。

 エンドゾーン近くまで攻め込まれると、残り9秒で関西大がフィールドゴールを選択。決まれば逆転負けの可能性が高かったが、このキックをレイバンズのディフェンスがブロック。こぼれ球を拾われ、ゴールライン近くまで走られたが、最後は残り約1ヤードで押し出し、引き分けに持ち込んだ(3-3)。

(写真:フィールドゴールをブロックしたが、こぼれ球を拾われ残り約1ヤードまで走られた 久保田一輝撮影)

 レイバンズは関西大に3-3で引き分け、リーグ単独4位でシーズンを終えた。全日本選手権出場こそ逃したが、神戸大が“3強”に食らいついていけるということを証明する最終節だった。

<福田勘太主将の話>
―今日の試合を振り返ってどうですか
 いい試合できることができてよかったのですけど、勝ちを狙いに行っていたので、もう少しできたなというのはあります。

―4Qのディフェンスを振り返って
 1年間やってきた生き様を全部見せようと、自分らのプライドをかけて戦おうと言っていたので、切らすことなく全員が足かき続けれた結果だと思います。

―関西大に引き分けられたのは大きいと思うのですが 
 本気でやれば3強とも戦えるんだ、引き分けになれるんだというところを残せたのが、よかったなと思うのですけど、勝ちきれなかったのは残念ではあります。

―最後に後輩たちに向けてメッセージをお願いします
 まず1年間付いてきてくれて本当にありがとうというところと、後輩は僕らの代よりもポテンシャルの高い人間が多いので、1年間本気で考え続けて、本音で話し続ければ、本気で練習したら、絶対に3強に届いて日本一になれると思っているので、この1年間頑張ってくださいというところです。

<矢野川源監督の話>

―今日の試合を振り返ってどうですか
 勝ちたかったので、勝てなかったというのは残念ですけど、負けなかったというのも事実で、よく頑張ったと思います。

―試合終了間際の1ヤード、2ヤードの攻防をしのげたのは
 4回生の執念が見えたかなと思います。

―攻撃面ではランプレーが多かった
 あの雨だと…お互いパスは全然だったと思うんですけど、なのでランプレー中心に行きましたけども、やっぱり関大は強いので、オフェンスは苦しかったです。

―大学からアメフトを始める人が多いレイバンズが、高校からアメフトをしている選手が集まっている“3強”の1つに引き分けたというのは大きいことではないですか
 頑張ってるなっていう感じなんですけど(笑い)たぶんその受験とかいろんなことで1つやると決めたことを頑張り抜くとか、決めたことをどう工夫してやっていくか、みたいなことが活きていて、やると決めたら頑張れる子たちなので、そこがつながっているのかなという感じはします。

―国公立なので私学と環境面の違いがあると思うのですが
 意外とあんまり感じてないというのが事実は事実で、モノの部分や制度の部分ではあまりマイナスにネガティブに思っていることはないですね。コーチを連れ来るとか、その辺が私立に見劣っているところだと思うんですけど。とは言いながら、それがないから彼らが自分たちで考えて頑張れるようになって、自分たちのやらないといけないことを、言われてやるのではなくて、自分たちで考えれるといういい面もあるので、そこが整ったらすぐに勝てますかと言われるとそんなことはなくて、逆に力が下がる可能性もあるんじゃないかなとも思います。

―最後に引退する4回生に向けてメッセージをお願いします
 今年の4年生は去年から試合に出ていたメンバーがあまり多くなくて、僕も不安でしたし、彼らも不安のまま走り出したと思うんですけど、最終的にはよくチームをまとめてもらって、トーナメントに出る関大と引き分けの成果を上げたりとか、上のチームとも戦えるというところを見せてくれたと思うので、本当によく頑張ってくれて感謝してますという感じです。下級生しっかりそれを見て、またより強いチームになって、また来年戻ってこれたらいいなと思うので、また応援してください。

<井上雄貴#32が復帰>
 第4節の同志社戦で負傷し、第5節、第6節は欠場していた井上雄貴#32が最終節で復帰した。持ち前のスピードを生かして本領発揮とはならなかったが、今シーズンは2試合連続2本のタッチダウンを記録するなど、足でチームを支えた。

(写真:パスを受ける井上雄貴#32 写真左 久保田一輝撮影)

<レイバンズの今シーズンの成績 3勝3敗1分 4位> 全日程終了
●神戸大 10―23 近大
○神戸大 20―18 京大
○神戸大 24―21 甲南大
○神戸大 21―10 同志社大
●神戸大 16―24 立命大
●神戸大  0―44 関学大
△神戸大  3―3  関西大

<2025関西学生アメリカンフットボールリーグ(Div.1)> 全日程終了

関学大  6勝1分  (全日本大学アメリカンフットボール選手権 出場決定)
立命大  6勝1敗  (同)
関西大  4勝1敗2分(同)
神戸大  3勝3敗1分
京大   3勝4敗
近大   3勝4敗
同志社大 1勝6敗
甲南大  0勝7敗

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