次代につなぐステージ 応援団が第4回「翔鷹祭」

 12月5日、神戸市東灘区文化センターで神戸大応援団の第4回「翔鷹祭」が開催された。「繋げ、紡げ、連なれ」をテーマに行われた公演は、4年生団員の引退公演でもある。応援団とチアの集大成のステージを見ようと、学内外から大勢の観客が訪れ、アンコールでは、応援歌「燃ゆる想い」の大合唱で会場は熱気に包まれた。<編集部>

(写真:応援団とチアの今年の集大成「翔鷹祭」 2025年12月5日18時39分、東灘区文化センター「うはらホール」で撮影)

 12月5日、神戸市東灘区文化センター「うはらホール」で、神戸大学応援団総部応援団の「翔鷹祭」が開催された。

 神戸大学応援団は1960年に発足し、今年で創立65周年を迎えた。長年、吹奏楽部と共にスポーツ団体の試合をスタンドから応援。入学式や学園祭などでもステージに立ち、神戸大を盛り上げてきた。
 しかし、2015年には応援団の団員がゼロになり、一旦活動を休止。2018年に復活し、2022年春には、チアも7年ぶりに復活した。

 「翔鷹祭」は2022年に1回目を開催し、今年で4回目を迎えた。この公演は4年生団員の引退公演でもある。今回引退するのは、団員を一人で率いてきた笠置涼・団長(農・4年)だ。

(写真:この秋に入団した団員もステージに並んだ)

 会場には応援団OBのほか、神戸大の運動部の部員らも団長の引退を見届けにやってきた。大阪公立大応援団は授業で遅れる部員を除いて約40人が、一橋大応援部は9人の部員のうち、インフルエンザで休んでいる2人以外、全員が会場に駆けつけた。650の座席は8割以上が埋まった。

 吹奏楽部とともに、応援歌「栄光は常に我らに」、学生歌「この丘陵(おか)に」、応援歌「燃ゆる想い」が次々に披露されると、会場には一気に熱気がたちこめた。

 高さ6m、広さ畳12畳分、重さ60kgという団旗を岩村凌空団員(工・2年)がほぼ垂直に掲げると会場からは大きな拍手が。さらに、いったん腰を落として団旗を水平に見せてから再び掲げると、はらはらして見ていた会場からは万雷の拍手がおきた。

(写真:広さ畳12畳分、重さ60kgという団旗を掲げる岩村旗手に大きな拍手が送られた)

 キレの良い演舞、「鼓の舞」は、来場者が息を呑んで見守った。チアのステージでスタッツが成功すると、ここでも大きな拍手が送られた。

(写真:チアのステージでスタッツが成功)

 軽妙な司会ぶりも見事だった。ステージごとにチーフを紹介する際には、洒落やかけことば、ユーモアや自虐を埋め込んだコメントを披露し、会場の笑いを誘った。来場した教員は「よく覚えてコメントできるね」と感心していた。

 今回のテーマは、「繋げ、紡げ、連なれ」。引退する笠置涼さんは団長あいさつで、「きょう、この『翔鷹祭』という舞台で、1年間の積み重ねをすべて披露させていただく所存です。しかし、そこから何をつないでいくか、何を残していくか。それは65代幹部である私が決めることではありません。ともに演奏している、ステージにたっている後輩たち、そしてお集まりいただいたみなさまが決めることです」と締め括った。

(写真:舞台であいさつをする笠置団長)

 プログラムの最後には、応援歌「宇宙を股に」を出演者、来場者の全員で合唱した。

 アンコールの手拍子がやまず、再び緞帳が上がり笠置団長が登場すると、会場は一際大きな拍手に包まれた。舞台前には大阪公立大、一橋大の応援団・応援部が一列になって肩を組み、客席も総立ちで肩を組んで「燃ゆる想い」の大合唱が起こった。

(写真:アンコールでは、大阪公立大、一橋大の応援団・応援部がステージ前に飛び出した)

 フィナーレでは、会場から「笠置さーん!」「笠置!笠置!」のコールが鳴り止まぬ中、笠置団長がステージ中央で一人深々と頭を垂れ、再び静かに緞帳が降りて閉幕となった。

 ステージ終了後、第66代団長として応援団を引き継ぐ森杏月さん(医・3年)は、「前団長が紡いでくれたこと、3年間教えてくれたことを活かして、たくさんの人に元気を与えられる団にしていきます」と、ニュースネットの取材に力強く答えた。

▽男子ラクロス部 副将 小泉翔汰さん(国人・3年)の話
「試合にはよく応援に来てくれた。今回は恩返しに来場した。フィールドで応援が聞こえてくると、ありがたい気持ちでいっぱいになる。応援団は、本当に心強い存在だ」

▽大阪公立大応援団 団長 西涼太朗さん(大阪公立大・商4年)の話
「応援する時は脇役だが、きょうは彼らが輝くステージだ。ライバル校として、その存在に感謝している」「引退する(同期の)笠置団長は、4年間(学年に一人の体制で)やってきて、しんどいこともあっただろう。よくやったと思う」

▽一橋大体育会応援部 主将 谷水小百合さん(一橋大・社4年)の話
「笠置団長の4年間が実ったような素晴らしいステージだった。本当にお疲れさまでした。きっと(農学部の)研究に、この(翔鷹祭)の準備にと寝てないだろう。ゆっくり寝て、また元気を出してほしい」

(写真下:アンコールでは「燃ゆる想い」の大合唱で一体となった会場)

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