演劇研究会はちの巣座は9日、第150回公演『ラジオドッグ』(作=オカモト國ヒコ、演出=水波真黒)をシアター300(鶴甲第1キャンパス)で上演した。今回は1年生が出演し、2年生がスタッフを担当する新人公演。1年生たちは照明設備が故障するトラブルをものともせず、約2時間の舞台を乗り切った。
主人公は14歳の中学生3人。ミステリー小説を書くために盗聴をする中で、2年前に起きた先輩の自殺に隠された秘密があることを知る。詳しく調べようとする主人公たちはスパイの追跡を受けてしまう。一方、同時進行で描かれる10年後の世界では株価が大暴落。世界の混乱には子どもの頃の主人公たちが書いた小説に登場する架空の人物が関係していることがわかり、大人になった主人公たちが世界を救うために奔走する。
『ラジオドッグ』を演目に選んだ理由について演出の川村尚也さん(工・2年)は「今年の1年生は元気な人が多いので、元気なものを選んだ」と話す。2つの時代が交錯しながら描かれる難しい物語展開だが、「時代を行き来するときの場面転換でお客さんが退屈しないように心掛けた」という。午前11時からの公演では途中、照明設備の不具合も起きたが、別のライトを使って公演は続行。出演者はトラブルに動じることなく迫真の演技で会場を魅了した。
はちの巣座の公演を初めて見たという甲南女子大の学生は「とても面白かった。(中学時代の主人公たちがテレビ電波をジャックする)東京タワーのシーンは迫力があった」と感想を述べた。
公演は11日にも兵庫県立尼崎青少年創造劇場ピッコロシアターで午後5時から行われる。料金は無料カンパ制。主人公の1人、大豪田慎太郎役を演じた山田健登さん(経済・1年)は「まだまだ不完全燃焼なところも多いので、11日の公演で出し切りたい」と意気込みを語った。
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