【コラム】前期を終えて 夏休みにむけて

前期試験も終わりに近づき、レポートの提出期限も徐々に迫ってきている。それが全て終われば夏休みだ。だが、その夏休みに何をするのか。そして、大学4年間のうちに私は一体なにがしたいのだろうか。【8月6日 神戸大NEWSNET=UNN】

長かった期末試験は終わった人もいれば、まだ残っている人もいる。あるいは、テストは終わったが、レポートが残っているという人も多いだろう。当たり前かもしれないが、私には、大学の試験は高校時代のテストとは、全く異なるものだと感じられた。

高校時代、勉強とは、ほとんど覚えることだった。英単語、数学の公式や解法、歴史の語句…。試験は覚えれば点数がとれるものだったし、模試も暗記、演習を繰り返していた。基本はインプットとアウトプットの組み合わせ。それで点数は取れていた。

だが、大学では自分で考えるもの、自分で調べるものが増えた。テスト論述形式の問題が多かった。もちろん知識が前提に論ずるものであるため、暗記が不必要になったというわけではないが、暗記だけで乗り切れるものではなくなった。

自分で考え、自分なりの意見を述べる、大学側が課しているのはそういったことであり、これは社会にでてからも求められることだ。

自業自得だが、高校時代は暗記に頼ってきたため、いきなり自身の考えといわれても難しい。今回のテスト、レポートでは、かなり苦労した。このままではいけないことはよく分かっているつもりだ。ではどうすればいいのか。

その答えは、教養を身につけたり、多くの人の考えに触れたりすることだろう。本を読むのもそうだし、様々なことを経験するのもその一つだ。多くの考えに出会い、その中から自分が共感できるものを見つけていく。まずはそこからだ。他者の意見に付和雷同するのではなく、自分の中でかみくだき、その後、考える。多くの意見をみれば、当然納得できないものもあるだろう。それは仕方がないことだ。その意見も頭ごなしに否定せず、一度じっくり考えてみる。そうやって自身の考え、ひいては、自分自身を形づくっていけばよい。

幸いなことに、私はまだ学生の身。社会に出るまでにまだ時間はある。大学での4年間のうちに自分自身の軸を形成すればよい。さらに、もうすぐ夏休みだ。おそらく時間はたっぷりあることだろう。多くの本を読む時間があるし、いつもはできないような経験もできるはずだ。何を好み、何を嫌うのか。何を選び、何を諦めるのか。社会に出る前の4年間、私はその中で今後の自分の人生の方向性を決定する自分の中の軸を、形作っていきたい。

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