枠を越えたハーモニー マンドリン連盟合同演奏会

神戸大マンドリンクラブが加盟する、神戸学生マンドリン連盟による第34回合同演奏会が6月24日、西宮市民会館アミティホールで開かれた。300人を超える来場者は、マンドリン音楽の美しいハーモニーに聴き入っていた。【7月4日 神戸大NEWSNET=UNN】

この演奏会は神戸学生マンドリン連盟に所属する神戸大、武庫川女子大、神戸女子大、甲南大、兵庫県立大が共同で開催した。運営も、各大学から運営委員を出し合い準備を進めてきた。

演奏会は3部に分けて行われた。1部は神戸大と武庫女大による演奏。長谷場ちはるさん(法・3年)の指揮により、見事に抑揚が表現されていた。藤掛廣幸作曲による『Life Beat 生命の鼓動』ではマンドリンオーケストラにパーカッションが加わり、生命からあふれ出る躍動感を醸し出していた。

2部では神戸女子大、甲南大、兵庫県立大が水野真人作曲『マンドリンオーケストラの為の4章 ? アレグロ』等、計2曲を演奏した。1部に比べると少人数であったものの、それを感じさせない迫力があった。中尾あゆみさん(兵庫県立大・3年)の指揮に合わせ、作曲者が「魔法の力を利用して進んでいく若者の姿」と語るアレグロの世界観を見事に再現していた。

3部は5大学による、合同ステージ。鈴木静一作曲『悲愴序曲「受難のミサ」』、柴崎利文作曲『風の隊商 Phantasmal Overture vol.3』が演奏された。90人を超えるオーケストラは音に厚みがあるだけでなく、各楽器の音色も揃っていた。演奏が終わると観客は大きな拍手を送った。アンコールでは久石譲作曲『summer』が演奏され、馴染みあるメロディが観客の心を掴んでいた。

合同練習は本番1か月前から始めたという。長谷場さんは「長かったようで短かった。他の大学の方と交流できたのがよかった」と感慨深げだった。また例年よりも多くの来場者を迎えたことには、嬉しさをにじませた。演奏を終えて「さらに曲の勉強をしたいと思った」と話した長谷場さん。12月に控える定期演奏会ではさらに成熟した演奏を目指す。会場に来ていた大阪のマンドリン団体で指揮者をしているという男性は「迫力のある演奏だった。知っている曲が多くて強弱のつけ方など参考になる点が多くあった」と語った。

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