福島から避難の母子を助ける 神戸大生のボランティア

福島から避難している母親のグループ「べこっこMaMa」に、神戸大生が託児ボランティアを行っている。「べこっこMaMa」はウィズネイチャー(神戸市長田区)などを会場に定期的にオリジナルのスイーツ「べこっこロール」を販売。神戸大生はその間、子守りをしている。【1月21日 神戸大NEWS NET=UNN】

1月8日の昼下がり、ウィズネイチャーの軒先では「べこっこMaMa」のメンバーが赤べこをイメージした真っ赤なロールケーキを販売していた。その間屋内では、残ったメンバーと2人の神戸大生が、子どもたちの世話をしていた。金川真理さん(保健学研究科・博士課程2年)さんは助産師の経験もあり、手慣れた様子で2歳や3歳の子どもたちと遊んでいた。

ボランティア発起人の鈴木一正さん(発達・3年)は「子どもと接するのはすべてが楽しい」と話す。夏に福島の子どもを受け入れるキャンプに参加して以来、子どもへのボランティアがもっとできないかと考えていた。そんなときに「べこっこMaMa」のことを知り、みずから託児ボランティアを申し出た。

鈴木さんがボランティアを始めたのは12月。名札をつける、記録ノートをつけるなど、母親らの不安解消と子どもの安全のために工夫を重ねた。今では毎回、数名の神戸大生がボランティアに参加しており、母親らに「安心して任せられる。とても助かっている」と言ってもらえるほどになった。

福島第一原発の事故をうけて避難してきている母親らは、兵庫県内に避難する母子を支援する神戸の母親のグループ「神戸ぽけっとnet.」の支援をうけていた。しかし、昨年7月に「支援を受けるだけでなく、自立するための活動を」と「べこっこMaMa」を結成。11月から「べこっこロール」の販売を開始した。新聞記事で「べこっこMaMa」のことを知り、7月から参加した藤峰智子さんは、「同じような境遇の母親と活動することは励ましになっている」と話した。

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