神戸大グリークラブの第60回定期演奏会が12月13日、神戸文化ホール大ホールで行われた。総勢28人の男声に、訪れた大勢の観客は酔いしれた。【12月17日 神戸大NEWS NET=UNN】?
午後5時半。開場時間の30分前にもかかわらず、ロビーにはすでに長蛇の列ができていた。大きな期待が会場を包む中でグリークラブの定期演奏会は始まった。?
数々の大ヒット映画を生んだスタジオジブリの作品の主題歌を演奏した第2ステージでは、客演ピアノに武庫川女大等で活動する市川麻里子さんを迎えた。もともとは女性歌手が歌い多くの人に親しまれてきた曲ばかり。男声合唱で歌い上げるのは挑戦だったが、力強い歌声と独特のアレンジで「君をのせて」など4曲を飾った。?
第3、4ステージでは、男声組曲を演奏。第3ステージの「生きるということ」は、第60回の記念として、神戸大文学部出身の詩人・安永稔和さんに作詞を、神戸大の名誉教授として勤めたことがある中村茂隆さんに作曲を委嘱した。安永さんの詩には阪神・淡路大震災を経て、<生きるということ>を意識することの大切さを伝えたいという思いが込められている。生命を題材にした5曲を、神戸大発達科学研究科の斉田好男教授の指揮の下で演奏した。
ラストの第4ステージに演奏したのは「富士山」。詩人・草野心平さんによる詩集の中の5つの作品にダイナミックな曲がついた作品集で、30人足らずで歌うのは難しい面もあったが、男声合唱独特の響きをうまく活かして歌い上げた。?
「富士山」を演奏し終えた後には、季節外れの夏ソング「少年時代」を披露。引退する4年生の意向で選曲したのだという。幕が閉じても会場からは惜しみない拍手が送られた。部長の亀井孝太さん(経済・3年)は「成功かどうかは人が決めること。とにかくこのメンバーで無事に演奏が出来て嬉しい」と話した。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。