兵庫県明石市が源氏物語千年紀を記念して公募した観光大使「明石の君」「光源氏」の最終審査が7月12日に行われた。書類、面接・ステージ審査を経て、現代の光源氏として観光大使に選ばれたのは神大農学部4回生の安田峻介さん。安田さんの明石に寄せる思いとその素顔に迫った。【9月22日 神戸大NEWS NET=UNN】
観光大使の公募を知ったのは、アルバイトをしていた塾教室の塾長に勧められたのがきっかけだという。源氏物語についてそれほど深い知識を持っていたわけではなかったが、自身の音楽経験などを生かして明石市の音楽のイベントなどを紹介できればという思いで応募を決めたと話す。 書類審査に合格し、翌週行われた面接審査では「光源氏のポーズをお願いします」と言われたり、明石焼きやタコの模型を並べられ「これらを使って明石をどのようにアピールしたいですか」などといった質問もされたという。安田さんは明石焼きの模型を手に取り明石焼きとたこ焼きの違いをアピール。また、光源氏のポーズでは背筋を伸ばし た立ち姿を見せた。
地方財政が苦しい中、明石市はオーケストラや吹奏楽団を奨励している。高校時代に吹奏楽に所属した経験を持つ安田さんは「この豊かな明石市を広く紹介したい、ここまできたら後に引けない、絶対に選ばれたいという気持ちが審査を経て強まりました」と話す。最終審査に残った応募者は、大勢の観衆を前にステージ上で個性豊かに自己PRを行った。安田さんは極度の緊張感の中でも、高校・大学で親しんだ吹奏楽やオーケストラ音楽の経験で身に付いた度胸の強さを発揮し物怖じすることなく自分の気持ちを表現できたという。そして見事観光大使の役を射止めた。
「観光大使に選ばれたことによって、話し方や立ち振る舞いなど細かなところも意識するようになりました。光源氏という肩書きよりは明石氏の観光大使としての肩書きの方が大きく感じています。まずは明石市の人が市への愛着をもっと持つような新しい発見を発信していきたい。自分自身も毎日学びながら、広く明石市を知ってもられるきっかけになれれば」。与えられた仕事をこなすだけではなく、自身のアイデアも取り入れながら積極的に取り組みたいと話す。
現在、農学部で遺伝子組み換え作物について研究している安田さんは今後院に進学することが決まっている。1年間の観光大使の任期の間、明石市のお祭りやイベントに参加する予定だ。安田さんは、学業共に実り多い1年にできればと期待を話している。
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