学生の力より身近に 神戸大学法律相談部

神戸大学法律相談部は創部から50年以上の歴史をもつ大学公認の部である。毎週土曜日には神戸市立総合福祉センターで定例無料法律相談を開催、学生による相談の場を設けている。訪れた相談者に時間制限は一切ない。相談会の後には相談に対応した部員がその内容と回答を発表し、部員同士で議論しあう検討会も行っている。机上の学習だけでなく、実際に相談に応じることによって部員たちの思考力を深めることにも役立っている。【2月10日 神戸大NEWS NET=UNN】


 同部は毎週土曜日の午後2時から3時半まで相談を受け付けている。相談者が訪れると、1年生1人を含めた2、3人の部員で対応し、相談者の話にじっくりと耳を傾ける。同部は刑事、税法、訴訟中の行政関係の相談を除く身の回りの様々な問題を受け付けているが、最も多い相談内容は相続や名義、相隣関係の問題だ。多い時には一日に数十件もの相談が持ち込まれることもある。部員らとの信頼関係を頼りに何度も訪れる相談者もいるという。毎年夏季と秋季には地方に出向いて相談を受ける、移動法律相談と出張法律相談も行っている。部長を務める中村茂織さん(法・2年)は「実際に相談者を前にしたときに感じる緊張感はとても大きいですが、人の話をきちんと聞く姿勢や口づてに話される話の内容から問題点を抽出し、自分の法律知識に照らし合わせて回答する思考力が養えます」と話している。


Photo   部員は法学部生が圧倒的に多いが、他学部の学生も所属している。海事科学部1年生の文野義明さんと、経済学部1年生の辻健志さんは六法全書を片手に、上回生が1年生のために制作したレジュメを使って熱心に法律の学習に励んでいる。「学部は違うけれど、大学にいるということにおいてはフェアだと思う。法律に対して興味があるし、先輩が熱心に教えてくれるから大変だとは思わない」(文野さん)。「法律の知識は自分の学部の勉強にも関連づけられるし面白い」(辻さん)。部員同士、切磋琢磨しながら知識を高めあっている。?

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 市役所や区役所に設けられている相談窓口や、司法制度改革に伴い生まれた法テラスなどの存在もあるが、学生の活動だからこそできることもある。部のOBたちは、この定例無料法律相談において相談者が抱える問題が当事者同士で円満に解決できることなのかどうかの方向付けの手助けができることや、時間の制約なく悩みを話すことによって相談者のストレスを緩和することができることに、学生の活動としての意義があると話している。中村さんは、他大学との交流を深めながらこの定例無料相談を地域の人にとってより身近な場にしたいとこれからの活動への期待を語った。

*法律相談部による定例無料法律相談は毎週土曜日、神戸市立総合福祉センターで行われています。受付締め切りは午後2時から3時半まで。弁護士法の規定により、相談に対する報酬や謝礼は一切受け取れません。事前の予約は不要です。

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