女子タッチフットボールの大学日本一を決める、東西大学王座決定戦(PRINCESS BOWL)が11月23日、王子スタジアムで行われた。関西1位の神戸大ROOKSは準決勝を順当に突破するも、決勝で関西2位の武庫川女大に13-21で敗退。日本一に一歩届かなかった。【11月23日 神戸大NEWS NET=UNN】
同点で迎えた第2Q終了間際。武庫川女大の攻撃の前に、勝ち越しTDまで残り1.5ヤードと追い込まれたROOKS。しかしここでDF陣がTDを狙った最後のパスをカット。自陣エンドライン直前で攻撃権を取り戻し、前半最大の危機を脱したかに見えた。
ところが直後の攻撃、QB佐野(発達・2年)の投じたパスが相手DLの手に直撃。そのままボールを掴まれ、まさかのインターセプトTD。信じられない形で勝ち越しを許してしまう。
前半終了直前の痛い、痛い失点。言葉を失い、呆然とするROOKSを尻目に「王者」はしたたかにTFPを獲得。貴重な1点を奪い、7点差とする。
後半、ROOKSは逆転へ向け一気に仕掛ける。怒涛の攻撃を続ける中、第4Q開始直後、ついにチャンスがやってきた。エンドラインまで残り1ヤードから、佐野がランで押し込みTD。1点差まで詰め寄る。
しかし同点のTFPを狙ったプレー。G西古(発達・2年)がパスを掴みかけながらも寸前で痛恨の落球。同点ならず。攻撃権だけではなく、試合の流れも再び武庫川女大へ渡してしまった。
完全に追い詰められたROOKS。残り3分には試合を決定付けるパスTDを決められ、そのまま試合終了。因縁のライバル相手にリベンジを果たすことは、ついにできなかった。
大学日本一の座は再び「王者」武庫川女大に。春に誓った「秋の日本一」、東京ドームでのさくらボウル出場権。掴みかけたものを手放してしまった。阿部主将(発達・3年)が「勝てると思っていた」と話せば、シーズン最後の試合となった高田(理・4年)も「自滅なので」と一言。昨年の東西王座から始まったリベンジ物語は、同じ場所、同じ舞台で終わった。
沈みかえるベンチ。泣き崩れる選手。それでも口を真一文字にしながら、「自分たちが納得できるように、後悔しないように(後輩には)一年間取り組んでほしい」と高田は言葉を搾り出した。全ての夢は後輩へ。新たな物語は今日この日から始まる。
●東西大学大座決定戦(11月23日・王子スタジアム)
▽第4試合(決勝)
神 戸 大(関西1位) 0 7 0 6=13
武庫川女大(関西2位) 7 7 0 7=21
《力の差見せつけ大勝 準決勝》
文京学院大(関東2位)との決戦となった準決勝。ROOKSは村田(発達・4年)が3TDをあげるなど活躍を見せ得点差を広げる。後半からは登場した1年生も活躍し、34-18でROOKSが勝利。実力、層の厚さともに差を見せつけたROOKSが、決勝へと駒を進めた。
それでも今岡コーチは「初めての相手に緊張や戸惑いがあった。(決勝に向けては)またこれから準備します」と落ち着いた顔で話した。(記者=塚本京平)
●東西大学大座決定戦(11月23日・王子スタジアム)
▽第2試合(準決勝)
神 戸 大(関西1位) 0 14 14 6=34
文京学院大(関東2位) 0 6 6 6=18
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