神戸大の男子バレーボール部が関西大学3部リーグで全勝優勝し、18年ぶりに2部昇格を果たした。1部と2部を合わせて、国立大は神戸大だけ。日本の大学で最も古い伝統を持つバレーボール部のパイオニアたちは、さらなる舞台での活躍に意欲を見せている。【11月21日 神戸大NEWS NET=UNN】
京大体育館で11月4日に行われた、大教大との秋季リーグ最終戦。大教大の選手がスパイクミスをした瞬間、神戸大の優勝が決まった。「とりあえず嬉しかったですね。OBの方に支えられてここまで来た」。河南主将(農・3年)は笑顔で振り返った。
チームの主力は1、2年生が中心。絶対的なエースはいないが、ブロックなどの守備やセッターからの速攻・バックアタックなどコンビ攻撃で得点を奪い、総合力で勝ち上がった。
今春は6位。近年は3部と4部を行ったり来たりするなど、安定しない成績が続いていた。「やってみないとわからない部分があった」と河南主将。リーグ戦開幕前は不安が多かったという。さらに、対戦する7チーム中6チームがスポーツ推薦枠を持つ私立大だ。全部員が試験を突破して入学した神戸大は、高校時代に全国大会に出場した選手を擁する強豪と戦わなければならなかった。
だが、リーグ戦が始まると不安は一掃された。初戦で優勝候補と目されていた、びわこスポーツ大にストレート勝ち。2戦目も神戸学院大にストレート勝ちを納め、連勝を飾った。
ポイントとなったのは、続く京大戦だった。6点リードの展開から京大に逆転を許し、第1セットを奪われる。第2セットと第3セットは気持ちを切り替えて連取するも、第4セットだ。「どっちが勝ってもおかしくなかった」(河南主将)。京大が執念を見せ、デュースとなる。だが、最後は1年生のライト山口(工・1年)がスパイクを左クロスに放ち決着。苦しみながらも、勝利し勢いに乗った。神戸大はその後も勝利を重ね、悲願を達成した。
山口は「してやったりという気分」とニンマリ。同じく1年生で活躍したレフト山川(発達・1年)は「とりあえずほっとした。勝ち続けるうちにプレッシャーがあった」。
最高学年が3年生の神戸大は、来年の春も現在の戦力で戦うこととなる。「2部で一つでも多く勝っていければ」と河南主将。やっとの思いで掴んだ挑戦権。そう簡単には手放さない。
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